木の実(ゴンズイ、エゴノキ、エノキ、クヌギ、エンジュ)
秋が進行していくと公園の樹木にも実が成り、熟すにつれて鳥が食べにやってきます。
動くことのできない樹木は、鳥の餌となる昆虫類が減ってきた季節、特に晩秋以降に実を提供することによって、種子の散布をしてもらい、分布域を広げる、ということになっているのですね。
そのいくつかです。
ゴンズイ:
赤い実がなっていましたが、まだ種皮が割れていません。
種皮が割れると中から黒く熟した種子がのぞき、見た目にもいっそうきれいになります。
この種子を目当てにオナガなどが群れてやってきます。
キレンジャクなども食べに来るそうです。
エノキ:
橙~茶色に色づいたエノキの実はイカルの好物です。
実の大きさは5~6mm。ただ、イカルは実の果肉を食べるのではなく、そのタネの固い殻を嘴で割って栄養たっぷりの種子を食べます。
ですから種子散布者としてはあまり好適ではなさそうですが、それでも未消化の種も排出するので、多少は役立っているのでしょう。
エゴノキ:
文字通り鈴なりにぶら下がるエゴノキの実にはサポニンが含まれていて有毒なので、一般には鳥は食べないといわれます。
しかし、ヤマガラは特別で、有毒な果皮の部分を上手に剥いて実(種子)だけを食べるそうです。
キジバトも食べるのが観察されているようです。
晩秋以降になると種皮が割れて中の焦げ茶色になった種が大量に地面に落ちるようになります。
クヌギ:
クヌギのドングリはコゲラなどが突いて食べるようです。見るからに、小鳥が食べるには少し無理がありそうですね。
エンジュ:
エンジュの実(種子)はムクドリや、ヒヨドリが群がって食べているのを見ます。なお余談ですが、特にヒヨドリは他の鳥は食べない(毒性の)センダンの実も食べます。ただ他に食べられる木の実がなくなった晩秋以降、最後に食べるようです。
このほか、晩秋も過ぎる頃には、ピラカンサ(ス)の赤い実や、あまり魅力的には思えないアキニレの実などにも小鳥がやって来るようになります。
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