オオバンとバン
30年に一度という異常気象にあたるのではないかと思われたほど寒さが続いた2月でしたが、さすがにちらちらと春の気配も感じさせながら”逃げて”行きます。
さて、繰り返しの登場です。
用水路に住み着いている留鳥のオオバンです。今シーズンはあまり移動することなく、見かけるのはほぼ同じところです。ただいつも1羽だけなのですが。
オオバン(クイナ科)
東北地方北部以北では夏鳥、それより南では留鳥もしくは冬鳥。
全長約39cm。バンよりも大きく、雌雄同色です。全体は灰黒色で 額板とくちばしは白色です。足は青緑色で、木の葉状の弁足があります。
湖沼、河川、水田、ハス田など、ヨシやガマなどが生えた湿地で生活しています。陸上を歩くこともありますが、水上生活が多く、危険を察知するとすばやく水上へ逃げていきます。
水面を泳いで水草の葉、種子を採食し、また潜水してヒメガマなどの茎を採食し、また水辺の昆虫、貝、甲殻類なども捕食します。
そして、バンです。用水路に数羽住み着いています。見かける場所はいつも違うので、行動半径は広いようです。「額板」はまだ紅くありません。
水辺にいた一羽です。50mほど離れた下流側の中州で突然甲高い”ケッケケケ-”という鳴き声が聞こえました。別の1羽がいたのです。
声の方を振り向きましたが、
そちらには行かないで、やおら、カルガモが群れて居眠りしている上流にむかって歩き出しました。
カルガモの前を通り過ぎ、羽繕いに余念のないコガモ夫婦も一瞬”その手を止めて”、ナンダ、あいつは、という目の前を泳ぎ去って行きました。
大足で歩き、泳ぐのもオオバンより得意です。
バン(クイナ科)
北海道、本州北部では夏鳥、それより南では夏鳥あるいは留鳥。
全長約32cm。雌雄同色です。成鳥の嘴の先は黄色で上嘴から前額に鮮やかな紅色の「額板」がありますが、若鳥は紅くありません。
頭部から頸と体の下面は灰黒色で、脇腹には白色の縦斑があります。脚は緑黄色で脛節から上は赤く、水掻きはありません。
「クルルル」「ケッケケケ」と大きな甲高い声で鳴きます。オオバンと同じ環境に住んでいますが、物音や人影に敏感で、すぐに草むらに身を隠します。
長い趾(ゆび)をもつバンにはオオバンのような水掻きはありませんが、速く泳ぐことができ、泳いだり、また浮き草植物の上を歩きながら水草の葉、茎、種子などを採食したり、水辺の昆虫やオタマジャクシなども捕食しています。
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