北海道流氷ツアー(2012/2)、氷上のオジロワシ、オオワシ、その他の鳥たち
網走港から出港した流氷砕氷船「おーろら号」の揺れるデッキから、手持ちのコンデジで何とか撮れた流氷上のオジロワシ、オオワシ(いずれも冬鳥で天然記念物)です。
オジロワシ(冬鳥、北海道の一部地域では留鳥):
天然記念物指定1970年1月23日;絶滅危惧IB類(EN)。生息域はユーラシア大陸北部の沿岸地域。北海道では東部の知床や網走、宗谷地方に多い。
体は褐色で、くさび型の尾が白く、嘴は薄い黄色。体長はメスのほうが大きく、オス約80cm、メス95cm。翼を広げると2mほどになります。
オオワシ同様に、サケ・マスなどの魚類や、水鳥、アザラシの子などを捕食し、死肉も食べます。なお北海道北東部で繁殖(留鳥)するものも確認されています。
オオワシ(冬鳥):
名前の通り日本最大の猛禽類で、世界でもトップクラスの大きさ。天然記念物指定1970年1月23日:絶滅危惧II類(UV)。
生息域は東アジアの北部、オホーツク海沿岸や日本海北部の沿岸。知床半島には特に多いそうです。
体は黒褐色、嘴は濃い黄色で大きく、体長はメスのほうが大きく、オス約90cm、メスは約100cmで、翼を広げると2.5mにもなります。
サケ・マスなどの魚類や、水鳥、アザラシの子などを捕食し、死肉も食べるそうです。
その他、船上からついでに撮ったチョウ類:
写真は順に、デッキで目の前に止まったセグロカモメ、港内遠くのセグロカモメ、遙か遠くのオオハクチョウ、日本では希少種に指定されている冬鳥シノリガモ、雄の繁殖羽は非常に特徴的で、遠目にもほかの種と混同することはありません。
そして氷上のアザラシ、ではなくドライスーツ姿のレイチョウ類。シロクマはいないし、ヒグマは冬眠中だし・・・。氷の割れ目に浸ってアザラシ体験アクティビティでしょうか。
最下段は写真集からオジロワシとオオワシの参考画像)
やはりこの時期、ここまでやってこないと目にすることができない自然の生き物たちの姿でした。
それにつけても、近年、地球温暖化による氷山や流氷、永久凍土の減少と、それらにまつわる人にはもちろん、野生動物への影響が深刻に論じられています。的確な対策の推進が必要です。
(完)
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コメント
詰まる所、現在地球上の諸悪の根源はレイチョウ類の一部にある、というのが、物言わぬその他の生き物の一致した意見なんでしょうがねえ。
反省した振りをしながら懲りないレイチョウ類の、一匹。
投稿: クロメダカ | 2012年3月 5日 (月) 19時34分
流氷と相性の悪かったガリンコ号ですが、オーロラ号は流氷に恵まれたようですね。絶滅危惧種のオジロワシ・オオワシ、それに異常繁殖中のレイチョウ類まで、厳しい自然の中にも、生き物の姿がたくさん観察できてよかったですね。
私の冬の北海道の思い出は、寒波来襲中で氷点下10~25度の世界、バスの窓に成長する氷の結晶のさま、紺碧の空にキラめくダイヤモンドダストなどです。
何処の国、何処の街にしても、旅する季節や仲間など異なれば新たな経験ができます。いつまでも元気に人生を楽しみたいですね。
投稿: ハクナマタタ | 2012年3月 5日 (月) 11時49分