ニホンアカガエル
先日散歩中に用水路でカメが浮かんでいるのを目にしました。写真には撮れませんでしたが、おそらくミシシッピアカミミガメだと思います。
庭にいる(はずの)アマガエルはまだ姿を見せません。
そんな折柄、近隣の自然観察公園の湿地でニホンアカガエルの卵とオタマジャクシを観察してきました。
近くでは全く見られないカエルです。親蛙は早春から産卵し、その後「春眠」します。 「春眠暁を覚えず」、というのは人間ですが。
オタマジャクシ:
大きさは1cmほどでした。時々動く個体がいたのでその存在に、気がついたものです。
ニホンアカガエル:
体長は35~67mm。メスはオスより明らかに大きい。体色は赤茶色~茶褐色。繁殖期にはより鮮やかな朱赤色となります。
本州に分布する蛙の中で最も早く産卵をはじめます。場所によっては12月に始まる地域もあります。普通は1~3月に水が浅く溜まった田んぼで行われますが、湿地などの溜まりも利用されます。
オスは「キョッ、キョッ、キョッ」と盛んに鳴きますが、鳴囊を持たないため喉は膨らみません。
卵塊はややつぶれた球状で,卵数は500~1000個ほど。産卵が終わるといったん田んぼからは姿を消し、再び斜面林の落ち葉等に潜り5月ごろまで,「春眠」を行います。
本種は主に平地や丘陵地の田んぼで繁殖するため、圃場整備や乾田化が進んで生息環境が減少した現在は生息数は減少し、絶滅している地域も少なくありません。
水田環境がすっかり変わったことで、カエルもメダカも激減し、普通に見られた水生昆虫類もすっかり姿を消してしまいました。
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コメント
身近な環境で毎年繰り返される「人為的攪乱」のせいで、動植物相の単純化か驚くほど進んでいます。
自然も「管理された不自然な自然」が増えました。いろいろな要求があっての事でしょうが。
急な舵は切れませんが、少しずつ方向転換が必要な気がしています。
投稿: クロメダカ | 2012年3月22日 (木) 21時16分
田んぼの畦もコンクリートに代わりカエルやカメ、蛇も昔よりずっと見かけなくなりました。
田んぼというよりも、大きな米のコンクリート製プランターといったほうがよいのかもしれません。
仕事場から見えた河川敷もコンクリート化されていました
どんどん土や雑草、生き物が身近から減ってきています。
投稿: kin | 2012年3月22日 (木) 19時26分