ウシガエル
田んぼまわりの流れの緩やかな水路や池端の草むらから、「ブオー、ブオー」という大きな鳴き声が聞こえてきます。ウシガエルです。
とても警戒心が強く、近づく前にドボンという音がして、姿を見せることなく逃げてしまいます。
(ちなみに、”チャポン”、と言う音は在来種で、すっかり生息数が減ったトウキョウダルマガエルです。)
大雨の後、増水した水路に浮かんでいたり、
大雨を貯留した調節池に”流入”?したのを見かけることがあります。
眼の後にある丸いのがウシガエルを特徴付ける大きな鼓膜です。♀でも眼の直径にほぼ等しく、♂ではその倍近くあります。
写真の個体は♂でしょうか。
殆どの場合、声はすれども姿は見えず、です。
雨の夜、道路に這い出して車に轢かれているのは日中、目にすることもあります。
ウシガエルは今、IUCNの「世界の侵略的外来種ワースト100」及び、日本生態学会の「日本の侵略的外来種ワースト100」に名前を連ねる悪名高いカエルです。
ただし、こちらもやはり、勝手に乗り込んできたわけではなく、かつては”食用”にする目的で連れてこられ、「食用ガエル」として増やされたもの。
水田の畦に孔を開けて稲作に害を及ぼすこともあるアメリカザリガニは、このウシガエルの養殖用の餌として輸入されたもの。
そのどちらも、その後、強い繁殖力で増えて、在来種を圧迫しています。
ウシガエルは現在、外来生物法により特定外来生物に指定されていて、日本国内では飼育や販売は禁止され、また、野生化している本種を捕まえたり、逆に飼育している個体を野外へ放したりすることも法律で禁止されています。違反すると罰則が科せられます。
因果なことです。
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