ヒメイトカメムシ①
関東地方も昨日、梅雨入りしました。降ると肌寒く、晴れると暑く、ままなりません。そんなことには無縁で、芙蓉の新梢がぐんぐんとと伸びていきます。その新芽や若葉を狙っていろいろな害虫がやってきます。
園芸用の害虫、病菌防止ハンドスプレーをもってうろうろしていた際に、体長4mmほどの小さな虫が葉表をゆっくり歩いているのに気がつきました。
シューッとやる前によく見ると、数年前にも気まぐれで写真に撮ったことのあるヒメイトカメムシ(その時は交尾中)でした。
葉裏をめくってみると、そこにも数匹いて、また他の葉にも虫卵らしきものや、ごく小さな虫などいろいろなものがくっついているのが目につきます。
今回はスプレーはやめて、ヒメイトカメムシの”追っかけ”をしてみました。
数匹いたのですが、バラバラに葉裏や茎の裏側に回り込んでしまい、小さいこともあってやがて見失いました。
1匹は現場で何とか写真に撮れましたが、画像を見ると画質も今ひとつで、翅がはっきりしません。あるいは幼虫だったのでしょうか。
翌日、また葉裏に別の個体がいるのを見つけ、その葉を切り取って再度観察してみました。
ゆっくり移動していきますが、特に飛んで逃げることはありませんでした。
ヒメイトカメムシ(イトカメムシ科)は、遠目には大きな蚊か、または小さなガガンボの仲間のようにみえる華奢なカメムシで、体長4㎜前後、翅は透明、頭部と胸部は淡茶褐色、小楯板は黒色、腹部は淡緑色で、脚はまだら模様になっています。
触角と脚に暗色環状紋があり、触角第4節と、各腿節先端は黒色で太くなっています。
前胸背後縁沿いには3つのこぶがあり、また何だか分かりませんが、黒色小楯板の真ん中辺りに白い刺が1本、また小楯板基部付近に白い突起が一対あります。
長い触角の先端(第4節)は大きくふくらんでいて、触角は途中で折れ曲がります。
シャーレのフタに移動させて、腹面から1枚。撮影後、芙蓉に戻しました。
何をしているのか分かりませんが、吸汁するとしても特に影響などはなさそうです。
珍しい昆虫ではありませんが、さして目立ちもしないので気づかれないことが多いのでしょうか。フヨウ、ヒヨドリジョウゴ、キリ、ゴマなどの他にも、いろいろな植物に寄生しているのが観察されているようです。
成虫で越冬。出現時期は5~11月、分布は日本各地。
後日、続報 こちら があります。
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