イヌゴマ、ヤブカンゾウ、ハクチョウソウ
防災有線放送で、”熱中症に注意して下さい”、と繰り返しアナウンスがあった日中、うろうろと外出すると、やはり暑いです。
田んぼ道まわりには、むさ苦しい、暑苦しい、そして涼しげな野の花が咲いています。
イヌゴマ(シソ科イヌゴマ属):
田んぼの水路脇に、雑草に絡まれて茎をゆがめながら生えていました。湿地や水路脇等の水気の多いところを好んで生える多年草です。
高さ40~70cm、茎は四角形で直立し、稜には下向きの短いとげがあって触るとざらつきます。
地下茎は長く地中を這っています。葉は披針形で2枚ずつ対生。夏に茎の先に花穂を作って、薄桃色の唇形花をつけます。
花後、ゴマのような種ができますが食用にはなりません。役に立たないので、イヌゴマ。(ワンちゃんに失礼)
花期は7~8月。分布は日本各地。
ヤブカンゾウ(ユリ科ワスレグサ属):
水田沿いの道端や、水路脇、また堤防斜面などに点々と生えています。中国原産の多年草です。
なお、同じような環境に生えて、一重咲きで、よく似た花はノカンゾウです。日本では本種もノカンゾウも結実しないということです。花期は7~8月、分布は日本各地。
ハクチョウソウ(白蝶草)(アカバナ科ガウラ属):
農道に沿った畦脇に点々と株立ちして生えていました。雑草刈の時にも残されて、農家の方が増やされたようです。
北アメリカ原産の帰化植物で、観賞用として渡来したものが、強い繁殖力で野生に転じたものが多いそうです。
耐寒性の多年草で、草丈は60~120cmになり、細くしなやかな長い花茎にたくさんの白い花をつけ、少しの風にも揺れて涼しげです。
花は一日で萎れますが、穂状の花序を伸ばしながら、下部から上部に向かって数個ずつ順に咲いていきます。
花弁は4枚、雄しべは8本で長くたれ下がり、雌しべは1本で花柱は雄しべより長く、柱頭は4裂しています。
このような花姿が、遠目には白蝶のように見えるので、ハクチョウソウ。こぼれ種でも殖えて繁殖域が広がっていきます。
花期は6~10月、分布は日本各地。
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