夏の虫(Ⅱ)オオブタクサに集まるブタクサハムシ、コガネムシ、アシナガバエ科の仲間、不明のハエ/アブ(?)の仲間
土木工事に際して運び込まれてきた土に混じっていた種によって、これまでに無かったところに今夏、突然出現した強害雑草オオブタクサの大群落。
少し小型の仲間ブタクサとともに北アメリカ原産の帰化植物で、どちらも晩夏から秋にかけて、スギ、ヒノキ花粉症などに次いで多いとされる「ブタクサ花粉症」の原因植物として、疎ましい限りです。
除草作業で、かなり減りましたが、手つかずで残されたところも。そんな”ブタクサ藪”に様々なムシが集まっていました。
●ブタクサハムシ(ハムシ科):
その名の通りブタクサで大発生します。北アメリカ、メキシコ原産の帰化種小型ハムシ。体長4.2mmほどで、黄褐色に縦長の黒い紋が特徴的です。
幼虫も成虫もブタクサ、オオブタクサを食草として発生しますが、ヒマワリやキクイモなども食害する害虫です。
ブタクサ、オオブタクサだけを枯らすまでに食べてくれるなら”益虫”なのでしょうが・・・
出現時期は6~9月 、分布は 本州、四国、九州。
●コガネムシ(コガネムシ科):
オオブタクサの葉の上に数匹いて、大量のウンチをしていました。草藪にもたくさんいました。
童謡に歌われている“お金持ち”のムシ。体長22mmほどで、全身が金緑色に輝くきれいな甲虫です。
成虫は色々な植物の葉やクヌギ、ナラなど広葉樹の葉も食べます。幼虫は植物の根を食べます。植え替え時の植木鉢で鉢土中に見つかることも。
●アシナガバエ科のハエの仲間:
ブタクサの大きな葉の上を忙しく歩き回っている小さなハエ(♂)の仲間。フィールドで普通に見られます。庭にもやって来ます。
体長5mm前後で、肢が長く、メタリックな金緑色に輝くスマートな体型をしていて、小さくてもとても目立ちます。
●ブタクサの葉にとまっていた不明のハエ/アブ(?)の仲間:
いずれも10mm未満ほどの小さな虫です。
草むらに生息する小さな虫たちの世界のほんの一部です。
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