夏の姫川源流/親海湿原の昆虫 ①アカハナカミキリ、ウラギンシジミ、エゾイトトンボ、ノシメトンボ
散策の折りに目についたものです。遠くにいたり、すぐ逃げられたりです。
●アカハナカミキリ(カミキリムシ科):
オトコエシの白い花にいました。頭部以外はやや茶色がかった赤色で、大きさ 18mmほどのやや小さめのカミキリムシです。
平地から山地まで広くみられます。夏の林縁に咲く、シシウド、ノリウツギなどの白い花に、他の昆虫と共によく集まっています。
出現時期は6~9月、分布は北海道、本州、四国、九州。
なお幼虫は、マツ、ハンノキ、クヌギなどの枯木や伐採木を食べています。
●ウラギンシジミ(♀)(シジミチョウ科):
林縁を飛んでいました。大きさはモンシロチョウと同じくらい(前翅長19~27mm)の大きさで、翅の裏面が真っ白(銀色)のチョウです。
翅の表面は、メスは濃茶色地に水色の紋、オスが濃茶色地に朱色の紋です。この個体は水色がほとんどはげて白っぽくみえ、だいぶくたびれた♀だったようです。
飛んでいる時には翅の裏の白色がチラチラと良く目立つのですぐに分かります。成虫で越冬します。
出現時期は3~4月、そして6~10月。分布は本州、四国、九州。
幼虫の食草は、フジ、クズなどの花やつぼみです。
●エゾイトトンボ(イトトンボ科):
親海湿原(標高約750m)にいました。涼しい環境を好む北方系のイトトンボです。
分布は北海道に普通、本州では東北地方~中部山岳地域の高地、寒冷地で、挺水植物が繁茂する湿原や滞水など。出現時期は6~9月。
なお、環境省のレッドデータブック(RDB)には指定がありませんが、都道府県によっては絶滅危惧種に指定されている外観がよく似た「オゼイトトンボ」がいますが、その見分け方は、本種の腹部第2節背面の黒色斑紋がスペード型であることによるということです。
しかし(上面からの画像がなく)この写真1枚では判然としませんが、”オゼ”ではなく、”エゾ ”としました。(画像はクリックで拡大します)
●ノシメトンボ(トンボ科アカトンボ亜科):
アカトンボの仲間では一番大きくて大きさ40~50mmで、翅の先が黒くなっているトンボです。
秋になって成熟してもあまり赤くはなりません。平地や丘陵地、また低山地の、水生植物の多い池、水田などでごく普通に見られます。
出現時期は 6~11月、分布は日本各地。
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