ギアナ高地・エンジェルフォールとガラパゴス諸島への旅(概要/予定)
9月中旬過ぎから、ギアナ高地のエンジェルフォールとガラパゴス諸島に行ってきました。
どちらもTV映像などでは何度も見たことがありますが、実際に見るのは初めてです。
酷暑の日本とは若干異なり、熱帯の日中はさすがに蒸し暑くても、夜間は気温が下がり、残暑の厳しかった日本に較べればむしろ過ごしやすい時期でした。
出発直前、にわか勉強の予備知識:
☆エンジェルフォール概要:
●ベネズエラ:
首都カラカス。熱帯に位置する南アメリカ北部、カリブ海に面する共和国で、15世紀末コロンブスが来航。
1811年スペイン領から独立。住民は欧米系や混血が多く、言語はスペイン語。世界有数の産油国。面積91万平方キロメートル。人口3,036万(2012推計値)。現首長はチャベス大統領。(→2012/10再選)
●エンジェルフォール:
エンジェルフォールは、南アメリカ大陸北部のギアナ高地にある最大のテプイ(テーブルトップマウンテン)であるアウヤンテプイから流れ落ちる世界最大の落差 979 mを誇る滝で、岩にぶつかることなく直下する距離は 807m。
落差が非常に大きく、落下する水は滝下部に達するより前に空中に飛散してしまうため、滝壺が存在しない。
空中に飛散した水は空気と絡みあって滝下部は暴風雨のようになっている。行政上は、ベネズエラのカナイマ国立公園内に所在する。
エンジェルフォールとして世界的に知られるようになったのは、1937年、アメリカ人探検飛行家ジェームズ・クロフォード・エンジェル・マーシャル(ジミー・エンジェル)が飛行機を飛ばしていてこの滝を発見し紹介したことによる。
なお、アウヤンテプイの頂上台地に置き去りになっていったジミー・エンジェルの飛行機は1970年にベネズエラ軍によって回収、修理された後、現在(2012年時点)はシウダー・ボリバルの空港前に設置・公開されている。
(写真はライメの展望台から:筆者撮影)
●カナイマ国立公園:
1994年、ユネスコの世界遺産(自然遺産)として登録された。現在も人類未踏の場所が点在している。
面積は、30,000平方キロメートル以上(関東地方より少し狭い程度)あり、大小100余りのテーブルマウンテン(卓状上台地)が緑のジャングルに浮かぶ一帯がギアナ高地と呼ばれている。
この地帯は、プレートテクトニクスの影響をほとんど受けず、約20億年前の地質がそのまま残っているという。
熱帯気候で、12月から5月までが乾季で、6月から11月が雨季。カリブ海からの湿った風がギアナ高地に吹き込んで、一帯にジャングルを形成している。
エンジェルフォールへ向かうには、シウダー・ボリバルが起点。そこからカナイマは陸の孤島であるため、航空機(セスナ機)でしか行くことができない。
ジャングルに囲まれたカナイマ湖のほとりに数軒のロッジと村人が暮らすカナイマ村があり、ここを拠点にエンジェルフォールへのボートツアーやエンジェルフォール遊覧飛行、またカナイマラグーンとサポの滝ボートツアーなどがあり、2泊3日のツアーが一般的。(今回のツアーも同じ)
☆ガラパゴス諸島概要:
●エクアドル:
首都キト。Ecuador(スペイン語)は赤道の意。南アメリカ北西部、太平洋岸の赤道上にある共和国。1822独立。住民はインディオが多く、言語はスペイン語。面積28万3千平方キロメートル。人口1,523万(2012推計値)。
●ガラパゴス諸島 (コロン諸島):
エクアドル領ガラパゴス諸島は、南米エクアドルの沿岸から西方約900km離れた太平洋上にあって、500万年ほど昔に海底火山の隆起によって出来たものと考えられている火山群島。
ダーウィンが進化論の着想を得たという「ビーグル号航海記」で有名。特異な生物相をなす「進化の島」と呼ばれている。
島には彼を記念した「チャールズ・ダーウィン研究所」が1964年に開設され、現在でも、野生生物の保護・調査に当たっている。
1978年にユネスコ世界遺産初の自然遺産に登録され、2001年には、ガラパゴス海洋保護区も含めた登録となった。
ガラパゴスの島々は大陸と一度も陸続きになったことのない海洋島で、天敵になるような大型の陸棲哺乳類が存在しないため、独自の進化を遂げた固有種が多く存在している。
●よく知られた動物種
・ガラパゴスゾウガメ - 大型のリクガメ。甲羅がドーム型のものと鞍型のものに分けられる。島ごとに多くの亜種に分かれるがそれを独立種とする説もある。主に、果実・木の実などを食べる。
(写真はドーム型:ダーウイン研究所で筆者撮影)
・ガラパゴスペンギン - 世界で3番目に小さく、唯一熱帯性種のペンギン。フンボルト海流にのってくる魚類を餌にしているが、近年のエルニーニョ現象により餌が減り、個体数も減少した。
・ガラパゴスリクイグアナ - サンタフェ島には Conolophus pallidus が、その他の島には Conolophus subcristatus が生息していたが、既に絶滅した島もある。
主にウチワサボテンを食べるが、移入されたヤギによって食料が奪われ、存続が危ぶまれている。
(写真はサウスプラザ島で:筆者撮影)
・ウミイグアナ - 海岸に生息し、海草などを食べる。
・ヨウガントカゲ - 各島に1種、全部で7種が生息する。
・ガラパゴスアシカ
・ガラパゴスオットセイ
鳥類では、
・グンカンドリ-喉元の赤い袋を膨らませて求愛行動をする。
・アカアシカツオドリとアオアシカツオドリ-赤と青の足がかわいい。
・アカメカモメ-眼の赤いリングがきれい。
・ガラパゴスアホウドリ。
海鳥の他、ガラパゴス諸島に棲み着いている鳥類は29種、そのうち22種が固有種。
●観光開発が進むにつれて環境破壊も深刻になり、観光客に対するナチュラリストガイド制度などの厳重な自然保護対策も講じられている。
なお、ガラパゴス諸島には、名前が付いているだけでも123島があるが、メインの島は19。
そのうちの2島にエクアドル本土からのフライトがあり、そこからクルーズ船で島々を巡るのが一般的な観光の方法になっている。
(→記録1、2日目に続く)
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