カンエンガヤツリ、ヌマガヤツリ、ホソミキンガヤツリ、アオガヤツリ、フタバムグラ結実
新規に出来たビオトープの湿地に大型のカヤツリグサの仲間が目立ちました。そのいくつか。
●カンエンガヤツリ:
水際を独占するように群生していて、少々大げさに言えば壮観です。今までほとんど目にしたことがなかった光景です。
河川敷や沼地に生える大型のカヤツリグサで草丈は80~120cm程になりますが、ある年大群落を作ってもまたある年には1個体もないというように、年によって盛衰が激しい植物。
湿地の掘り起こしなどの人為的攪乱が行われると真っ先に姿を現すとも聞きました。ともかく環境変化に非常に敏感で、開発行為などですぐに途絶えてしまう可能性があるため、環境省のレッド・データ・ブックでは絶滅危惧Ⅱ類(UV)に指定されています。
見かけによらないものです。来シーズンはどうなっているでしょうか。
●ヌマガヤツリ:
同じ環境に、カンエンガヤツリほどの個体数ではありませんが、(はじめは黄緑色でも)この時期になると濃いめの赤褐色になった花序の塊が目立つ大型のカヤツリグサ。
草丈はカンエンガヤツリより更に大きく、150cm位にもなります。茎は三角形。
沼地などに多いのでこの名前。こちらも常に安定して生えてくるものではないらしいです。
●ホソミキンガヤツリ:
こちらも湿地に広く生えていた大形のカヤツリグサ。草丈はカンエンガヤツリと同じくらいになります。
北アメリカ原産の1年草。湿地の埋め立てなどの後に真っ先に生えて来る仲間。
名前のように花穂は細い円柱形で光沢があり遠目にも金色に輝いて見えます。
●アオガヤツリ:
ついでに、同じところに生えていたアオガヤツリ。ただ個体数は少なかったですが、こちらは溜池畔、河畔など、どこにでも普通に見られる小型のカヤツリグサ1年草です。
草丈は高さ10~30cmほど。茎は3稜で縁は滑らか。根元から放射状に広がり、株となります。
茎の先に花序よりはるかに長い苞葉が2個~4枚出て、その間に淡緑色の小穂が球状に集まってついています。
●仲間ではありませんが、再登場のフタバムグラ。
すでに花はまばらになり、株の外観は少ししもやけ風になっていましたが、たくさんの種が出来ていました。
雑草も実りの秋です。
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