ミズワラビ
名前から分かるようにホウライシダ科に属するシダ植物です。かつては水田地帯によく育った地域では葉を食用とされたことがあったそうです。
今でも当地では継続して比較的多く見かけることが出来ます(もちろん食用になどはされません)が、他の地域では除草剤や稲作環境変化のためか、他の多くの水田雑草と共に姿を消したところが多いということです。
稲の最盛期に生えてくる植物体の根茎はごく短く、葉は栄養葉の植物体がほとんどです。栄養葉は2~3回羽状複葉で、小葉は丸っぽい三角形ですが、葉全体が黄緑色で柔らかく、主軸は多肉質っぽくて一般的なシダの葉とはかなり印象が異なります。
稲の刈り取りが終わり、乾田化が進行するにつれてだんだん姿を消していきますが、湿気の残った田んぼでは栄養葉のついたときとは外観がまったく異なる胞子葉型に分化した草姿で生えているのを見かけます。
こちらも秋が深まるとやがて姿を消しています。
ミズワラビはもともと熱帯地方に広く分布し、日本では本州関東以南に一年草として分布しています。
またシダ植物としては珍しく水中にも生えるため、熱帯魚飼育水槽の水草としても(輸入品が)流通・販売されています。
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