アキノキリンソウ、セイタカアワダチソウ、ツルアリドオシ、クルマバハグマ
11月初旬、弥彦山(新潟県)まで出かけた際に立ち寄った弥彦公園の林地に咲き残っていた植物です。まだ早かった紅葉よりもこちらの方に目が惹かれました。
●アキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属):
林縁の草丈の高い植物に遮られて日当たりが悪い草むらに隠れるように生えていたため、本来の勢いもなく、花付きも今ひとつでした。
日当たりの良い草地や林縁に生育する多年草で、ピンぼけになった画像でははっきりしませんが、頭花には舌状花と筒状花があり、内側の筒状花が結実します。
花期は8~11月、分布は日本各地。
●セイタカアワダチソウ:
ついでですが、どこにでも生えていて迷惑雑草として嫌われることの多いセイタカアワダチソウです。
アキノキリンソウと同じ「キク科アキノキリンソウ属」で仲間同士なのです。花もよく見ればそれなりにきれいで、同じつくりであることが分かります。
こちらの花期は9~11月。分布は日本各地。
●ツルアリドオシ(アカネ科ツルアリドオシ属):
遊歩道沿いのやや日陰で湿り気のある林縁斜面を這うようにまばらに生えていました。既に花は終わっていて、赤くきれいで小さな実が付いていました。
本種は林内や林縁のやや湿った所に生えるつる性の常緑多年草です。
葉は対生し、卵形で波状の鋸歯があります。花は初夏から茎の先に2個ずつ並んで咲きます。
また、通常、果実は1つの花から1個作られますが、本種では2つの花の子房がくっついて、赤く熟すとあたかも1つの果実ように見える(つなぎ目の無い)果実( 正確には偽果))になります。
よく見ると確かに果実の頂には2花のガクの跡がボタンホールのように2か所残っているのが分かります。
花期は6~7月。分布は日本各地。
●クルマバハグマ(キク科):
林床にたくさん生えていました。山地林床、林縁に生える多年草です。草丈は30~60cmで、名前のように大きな葉が茎の中程に7~8枚、車状についているハグマです。
ハグマは「白熊」で、ヤクの尻の毛で作った仏具(払子ー毛ばたき)のこと。コウヤボウキの花にも似た本種の地味な花の小花列片を、この毛ばたきに見立てたのだそうです。
花の時期はもう終わりで、きれいな株は見つかりませんでした。
羽毛が付いた”痩(そう)果”(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見える果実)の出来た株もありました。
花期は8~10月、分布は近畿地方以北の、主に日本海側。
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