春を告げるフクジュソウ、ミスミソウ(2013/2)
2月もあと少しというのに当地も寒気が抜けないで、春の足音がなかなか聞こえてきません。
そんな折柄、春を探しに出かけた先の日曜日。出かけた先の関東平野には強風が吹き荒れて、乾ききった田畑から巻き上げられた土埃微粉塵で地上付近の大気は茶色の靄になっていました。
しかしながら、里山の林の中では強風もだいぶ遮られて、木々の梢のざわめきや、傾いて交差した樹幹どうしが擦れ合い軋むギィギィ、キーキーいう音は聞こえてきますが、カメラ片手のハイキングにはさして支障はありませんでした。
やはり、里山のハイキングコースで春を告げる花の名所もさっぱりで、多くの草木は芽吹きも見まだ先のように見受けました。
しかし、ようやく落ち葉の布団から顔をだした福寿草や、寒さに負けないミスミソウのきれいな姿を見つけることが出来て、出かけた甲斐がありました。
●フクジュソウ(福寿草)(キンポウゲ科):
多年草です。よく知られているように毒草です。春に先立ち、地面から芽を出したばかりの頃、フキノトウと間違えて食べて中毒事故になることがあります。
日本各地の山林に自生していますが、早春に光沢のある黄色い花を咲かせ、夏までに光合成をおこない、それから翌春までを地下で過ごす、典型的なスプリング・エフェメラルの仲間です。
●ミスミソウ(キンポウゲ科ミスミソウ属):
ミスミソウはユキワリソウ(雪割草)とも呼ばれ、本州中部以西から九州にかけて分布する多年草で、やはりスプリング・エフェメラルのひとつ。
落葉樹林の林床や崖などに自生し、石灰岩地域に多く分布しています。
葉は常緑で寒さには強く、雪の下でも緑を保っています。根出葉は三裂し、裂片の先端は鈍角三角(ミスミ)形。
2月中旬くらいから4月にかけて、地下茎から高さ10~15cmの花茎を出し、頂端に1つの花を咲かせます。
顎片のように見えるのは茎葉で、また花弁のように見えるのが顎片で、花弁はありません。
(花弁のように見える)顎片の数は6~10と変異があり、また色にも白色から淡いピンク、青、紫、赤色を帯びるもの等の変化があり、美しいです。
園芸品種もたくさんあり愛好家も多い山野草の一つです。
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