フモトスミレ、ケマルバスミレ、タチツボスミレ、アリアケスミレ、アメリカスミレサイシン
4月中旬、山地林縁や平地の道端、草地などで見かけたスミレです。一部は繰り返しです。
●フモトスミレ(スミレ科):
山地の林間斜面に一株だけ生えていました。
草丈は3~6cmとスミレの中では小型です。山地の明るい林下や林縁の枯れ葉などに埋もれていると見落としやすいです。
花は小型で白色、側弁の基部に毛が多く、下弁の紅紫色の条が目立ちます。
距は短く紅紫色。葉は卵形で、裏面は紅紫色を帯びています。
花期は4~5月、分布は本州、四国、九州。
●(ケ)マルバスミレ((毛)丸葉菫)(スミレ科):
山地で見かけました。見た瞬間に、ざらっとした感じがしました。
山野に生える多年草で、葉は卵円形。葉や花柄、葉柄に毛が多く、紫の条がある白い花弁の花をつけます。
なお、以前は毛のないものは、マルバスミレとして区別されていたそうですが現在はマルバスミレで統一されています。
花期は4~5月、分布は日本各地。
●タチツボスミレ(スミレ科):
山地で見かけたものです。草地や林などにごく普通に生える多年草で、草丈は5~15cm。
花柄の先に淡紫色の花をつけ、距はやや細長く紫色で側弁は無毛。側弁と唇弁には紫条があります。葉は鈍い鋸歯のある心形で、長い柄を持ちます。
花期は2~5月、分布は日本各地。
●アリアケスミレ(有明菫)(スミレ科スミレ属):
草原の広い範囲にわたりたくさん生えていました。白色の群落が一番多かったようですが、群生毎に花色や筋模様には変化がありました。
日当たりの良い草地や田畑、道端などのやや湿ったところに普通に生えていて、葉は細長いへら形で葉柄上部に翼があります。
花径は1.5cm位で、紫色の条がある白色の花をつけます。ただ、花色は白色~淡紅紫色まで変化に富んでいることから”有明の空”になぞらえてこの名がついたということです。
花期は4~5月。分布は本州~九州。
●アメリカスミレサイシン(スミレ科スミレ属):
ずいぶん前に、ホームセンターで濃い青紫の大きな花が目について一鉢求めたアメリカスミレサイシンです。
繁殖力が旺盛で、気がつくと庭のあちこちに増えて、花後、大株になったものの茎は一見ワサビのような太いものになり、除草に手がかかるようになってしまいました。
ただ、ツマグロヒョウモンがやって来て卵を産み、やがて孵った幼虫が食草として食べて成虫になることがよくありましたので、少しくらいはと、残しておくとやはり増えてきます。
路傍や畑の縁など、また山地の道路脇などにも見られる本種は北アメリカ原産の外来種で、逸出帰化したもの。
草丈10~20cmの多年草で、紫色の花は直径2~3cmと大きく、葉は心形で多数つきます。大株になって、増えすぎると困るようになります。
花期は4~5月。
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