ノミバッタ
ノミバッタ(ノミバッタ科):
日本のバッタ仲間では最小。
日の当たる池端で湿気のある草地や裸地などで、ウンカや小さなヒシバッタまたハネカクシなどの小昆虫がそれぞれのライフスタイルで活動している中に見つけることができます。
また以前に自宅駐車場の片隅で、わずかなコケが生えた窪みなどにも見つけていましたので、こちらもご覧下さい。
地表面の背景にとけ込んでいて、そこにいると思って注視しないと見えないことが多く、通常は人目にはつかない存在ですが、珍しい昆虫ではありません。
全身光沢のある黒褐色で、大きさ5mmほどの小さなバッタ。頭部から胸部にかけての形態はSFに登場するような変わった姿で、バッタよりもケラに似ています。
後肢が特別に発達していて強力な跳躍力を持っていますが、歩行する際には後肢は折り畳んだままで歩行に使うことはなく、土を掘るのに特化した短い前肢と長い中肢でチョコチョコと歩いています。
湿地表面に生える藻類苔類など植物を食べています。野菜を囓ることもありました。(こちらの記事に短い動画を掲載しています。)
成虫で越冬します。
出現時期は3~11月、分布は日本各地。
余談:
ノミバッタは、地表を徘徊しているクモやアリなどに襲われたりするようですが、それら外敵に対して忌避効果を持つ化学防衛物質として「サリチルアルデヒド」を、腹部第2節の外分泌腺から分泌している、という報告もありました。
※ http://ci.nii.ac.jp/naid/110001084875
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