ムナグロ:旅鳥(2013/5)
ムナグロ(チドリ科):
ゴールデンウイークも過ぎ去って、薫風に早苗がそよぐようになった近郊に広がる水田。
今シーズンも、ムナグロの10数羽の小さな群れがやってくるようになりました。
群れは水田に分散して降り立つと、千鳥の仲間がするように、チョコチョコッと歩いては立ち止まって水中の餌をついばんでいます。
ひとしきり歩き回ると、畦に上がって小休止したり羽繕いしたりしています。
この時期、顔から腹が黒いのは夏羽の成長で、黄褐色で斑点が多いのは、どこかあどけなさも残る幼鳥のようです。子連れの一家だったのでしょうか。
ムナグロは春と秋の渡りの時期に日本全国に飛来する旅鳥です。当地の上空を通過していくのは数羽から10数羽程度の小さな群れで、もちろん長居することはなく、しばらくの期間、順次、小さな群れが通過していって終わります。
秋に通過する姿は数年来、目にしたことはありません。水田はすべて水が落とされて乾田化されているため、休息や採餌に向かないからでしょうか。
食性は主に動物食で、水田の水生昆虫や甲殻類、地表にいる小昆虫類、またミミズなどを捕食しています。植物の種子をついばむこともあるそうです。
大きさはムクドリと同じ位で全長24cm。雌雄同色です。
成鳥夏羽は、顔から腹までの下部分が黒く、真っ黒い顔のどこに目があるのか”写真に写らない”こともあります。その上部に白い縁取りがあります。
背面は黄褐色と黒褐色の斑模様になっています。なお成鳥の冬羽は、体下面は淡黄褐色で腹部は褐色がかった白色に。嘴は黒色。足は灰色みをおびた黒色。
幼鳥は成鳥の冬羽と似ていますが、全体に黄褐色みが強く、斑点模様が密になっています。
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