ナンジャモンジャ/(ヒトツバタゴ)開花
●ヒトツバタゴ(一葉たご)/別名「ナンジャモンジャ」※ (モクセイ科ヒトツバタゴ属):
今年も、近隣の個人宅で育てられているナンジャモンジャの花が見頃になったので、お庭を開放中と伺い、見学させていただきました。
ヒトツバタゴは雌雄異株*です。お庭に10株ほどあるという樹の中では、雄株のほうは樹高が高く、花付きも豊富で、五月晴れの空に樹全体が白く見えるほどに映えて見事でした。
秋に黒く熟した実が出来るという雌株**の方は樹木も小ぶりで、花付きも少なめでした。
ヒトツバタゴ成木は樹高30mほどにもなる落葉高木で、花期の4月下旬から5月中旬頃には雪が降り積もったように白い花がびっしりつきます。
もともと対馬、岐阜県木曽川周辺、愛知県に隔離分布していたとのことですが、その後の人為分布で各地に広がっているようです。(http://www2.ocn.ne.jp/~bwd/hitotsubatago.htm)
新枝の枝先に10cmほどの円錐形集散花序が出来て、花冠が深く4裂し裂片の長さが2cmほどの白色4弁花が多数ついています。
花の筒部はごく短く、花弁を裂いて開けて雄ベ、雌しべの有無を見れば、両性花かどうかが分かります。
また花柄の基部には関節があります。
雌雄異株*とされていますが、完全な雌雄異株ではなくて、雌花のみをつける株は存在せず、雄花をつける雄株と、両性花をつける雄株**という、両性花異株なのだそうです。
花後6月頃には直径1cm程度で楕円形の青い核果が出来て、秋には黒く熟します。
葉は長楕円形で長径4~10cmになり、長い葉柄があって対生しています。葉裏には葉脈上に淡褐色の軟毛があるそうですが、写真では判然としません。
※なお、ナンジャモンジャは、特定植物の種名ではなく、本来その地方に珍しい、正体不明の立派な木を指しての呼称だそうで、諸説がありますが、ヒトツバタゴの他にも、ニレ、イヌザクラ、ボダイジュなど様々あるようです。
広辞苑には、「関東地方で、その地方には見られない種類の大木を指していう呼称で、千葉県・神崎神社境内のクスノキ、東京都・明治神宮外苑のヒトツバタゴが名高く、その他筑波山のアブラチャン、山梨県鶯宿峠のリョウメンヒノキなどが知られている」、とあります。
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