オオシロフクモバチ、コゲチャオニグモを捕らえる
●オオシロフクモバチ(別名オオシロフベッコウ)(ベッコウバチ科):
公園の歩道で見つけました。クモを狩るクモカリバチの仲間です。
体の大きさ1.5cmほどの小ぶりのハチにしては、大きな蜘蛛の獲物を巣に運んでいる様子。
ツツジの植え込みから出てきて舗装歩道を横断し、
巣があるらしい芝地を一生懸命運んでいきましたが、茎に引っかかって思うように動かせなくなり、
一旦置き去りにして飛び立ちました。
ここまで3~4mは運んだでしょうか。
”留守“になった間にクモの様子を確認してみました。死んでいるわけではなく、麻酔状態になっているだけで、突っつくとわずかに動きます。
ハチは、この後、近くにあるらしい巣の穴の大きさなど確認して、あらためて運び込んでから、獲物の体に卵を産みつけ、蓋をして一仕事が終わるようです。(→参考映像)
※オオシロフクモバチは全身黒色で、腹部に白紋があるクモカリバチの仲間です。
コガネグモ科のオニグモ、ナガコガネグモなど大型のクモ(♀)を捕らえ、針で刺して麻酔液を注入します。
殺傷能力はなく、麻痺させて仮死状態になった獲物に卵を産み付けます。
その後、獲物のクモは“生き餌”としてフレッシュな状態で、幼虫の餌になります。
出現時期は4~10月、分布は日本各地。
●今回の観察でオオシロフクモバチに捕らえられたのは、コゲチャオニグモ♀でした。
※コゲチャオニグモ(コガネグモ科):
体長(♀)13mm前後。(なお♂は小さく8mm。) オニグモの一種で、色彩変異も多いそうですが、通常は淡茶色で模様は不明瞭、また腹部はほぼ円形です。
夜行性で草間に垂直の円網を張り、日中は草花の陰に隠れていることが多い。
出現時期は5~10月、分布は本州、四国、九州。
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