ミズアオイ/コナギ
ミズアオイ(水葵)(ミズアオイ科ミズアオイ属):
水田や湖沼などに生育する抽水植物、一年草です。
本種は、かつてはコナギ、ウリカワ、オモダカ.ミズワラビなどとともに”水田雑草”として広く分布していましたが、農業用水の水路コンクリート化や水道化など水田環境の変化や、また除草剤の使用などによって個体数が減少し、.現在は環境省レッドリストで絶滅危惧II類(VU)になっています。
過去、近郊で一箇所、特定の大きな圃場の畦際に、数株のみを観察していましたが、昨年、一昨年と姿が見えなくなったので、"散歩コースでは絶滅した”、と思っていました。
しかし7月初旬に、別の田んぼで早々と大きく育ったコナギを見かけた後で、今シーズン、再び”復活した”(農家にとってはいまいましい)ミズアオイを一株見つけました。
●コナギ:
水田の縁ではなく、中に生えて、稲の肥料を横取りしたからでしょう、一株だけですが、とても大きく生長していました。
●ミズアオイ:
コナギの旺盛な生育に較べて、全く草に勢いがありません。葉は緑色が淡く、何より根元がしっかりしていません。
なにしろ招かれざる客ですから、当然のことでしょう。
若苗の時期には、コナギとミズアオイはよく似ていて見分けが難しいですが、花が咲くと簡単に見分けがつきます。
すなわち、コナギは花を葉腋につけ(従って花は葉より低い位置に咲いています)が、ミズアオイは花序を真上に伸ばしてその先に花を付けますので、葉より高い位置に花があります。
通常、ミズアオイの方が、花は大きくきれいです。
余談ながら、1年草のミズアオイの“維持栽培”は、ネット情報を参照すると、それなりに難しそうです。
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