千畳敷カールの高山植物(2013/7、その3)ミヤマクロユリ、コイワカガミ、コバイケイソウ、ヨツバシオガマ、チシマギキョウ
8月スタート。もう夏バテしそうですが、これから熱暑の本番です。先が長そうですから、マイペースで。
7月下旬、中央アルプス千畳敷カールに咲いていた高山植物の続き(その3)です。
●ミヤマクロユリ(ユリ科):
高山帯の草地に自生しているバイモ属の植物で、母種のクロユリの高山型です。
花は茎の先に1~2個つき、暗い紫褐色で黄色の細かい斑点も見られユニーク。
地下に鱗茎があり、茎の長さは10~30cmに。葉は互生しますが、接近して2~3段の輪生状につきます。
●コイワカガミ(イワウメ科):
水滴のしたたる「淡紅色の美しい花冠をかぶった姿」がとても可愛らしく写りました。
「岩鏡」と呼ぶのは、常緑の葉に光沢があるところから。葉は長さ幅とも2~4cmの円形。
茎の先に2~4個の花を咲かせます。 花後には赤みがかった実ができ、また、葉も秋には赤くなり冬を越します。
●コバイケイソウ(ユリ科):
シュロソウ属の多年草で有毒植物です。大型で、群生が目立ちます。
花は径8mmほどの大きさ。葉はだ円形でたくさんつきます。
「数年に一度しか咲かない」ともいわれ、にぎやかに千畳敷を彩る年がある一方で、ほとんど花が見られない年もあるという。
●ヨツバシオガマ(ゴマノハグサ科):
葉は茎の各節に4枚、時には3~6枚輪生し、下部には葉柄がありません。
花は紅紫色で、上の花弁は先端が細長いくちばし状になります。
●チシマギキョウ(キキョウ科):
花は濃い青紫色で、横向きにつきます。先端は5裂し、内面には長い毛が生えています。
葉は根の際から数枚出て、へら形で縁には粗いギザギザがあります。
なおイワギキョウと良く似ていますが、イワギキョウはもっと登らなければ、千畳敷カール周辺では見られません。
(その4)に続きます。
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コメント
ビーチコーミングで世界に開かれた海からの贈り物をゲットされるkinさんの世界に較べたら、高山植物なんて所詮限定的ですよね。
まあ、身の程を十二分自覚してマイペースでハイキングです。
投稿: クロメダカ | 2013年8月 1日 (木) 22時09分
高山植物にもいろいろあるのですね。
これだけの種類の名前がわかるのすごいですね。
図鑑広げても、私には多分わからないでしょう。
海育ちなので、山には縁がなくて(笑)
山登りも、一旦その魅力にひかれると止められないそうですね。これからも、お気をつけてください。
投稿: kin | 2013年8月 1日 (木) 21時55分