夏の山地で(ヤブミョウガ、アカバナ、キンミズヒキ→ヒメキンミズヒキ、ミゾカクシ、そしてヤマカガシ)
8月初旬の山地で普通に見かけられる植物などです。
●ヤブミョウガ(ツユクサ科ヤブミョウガ属):
山地の林縁に自生する多年草です
茎の先に20~30cmの円錐花序を付け、5~6段の輪生状に枝を出し、花は下部から咲いていきます。
花後、黒紫色で5~6mmの球形の液果が出来ます。
花期は8~9月、分布は関東以西。
●アカバナ(アカバナ科アカバナ属):
山地の水路際に大きな株になって生えていました。
山野の湿地に生える多年草で、小さな紅紫色の4弁花が咲きます。花弁には切れ込みがあります。
花弁の下には4つの萼片と長い子房があり、この部分が花後、果実になります。
果実は蒴果で種髪の付いた種子が多数できます。
名前の由来は花のアカ色からではなく、夏から秋にかけて葉が赤く染まることからといわれています。
花期は7~9月、分布は日本各地。
●キンミズヒキ(バラ科キンミズヒキ属):→ヒメキンミズヒキ
花弁が細長いこと、花付きが疎であることなどからヒメキンミズヒキと訂正しました。
山地~里地の林縁、草地、道端に生える多年草です。
長さ30~100cmほどの茎をのばし、枝先の穂状花序に、直径6~10mm黄色5弁花をたくさんつけます。
花期は6~10月、分布は日本各地。
●ミゾカクシ(別名アゼムシロ)(キキョウ科ミゾカクシ属):
山地の水田脇にはびこっていました。
本種は水田の畦や湿地に生える多年草で、茎は細く地を這って長く伸び、節から根を出して増える繁殖力の旺盛な雑草です。
ついには溝を隠すほどに茂ることからこの和名がつけられました。また、田の畦に筵を敷いたようにはびこる様子からアゼムシロ(畦筵)とも呼ばれてきました。
しかし現在は農薬や生育環境変化などの影響で、目にする機会はずっと少なくなっています。
葉腋から長い花柄をのばし、大きさ1cmほどの花冠が5裂して横向きに2個、下向きに3個の裂片がついたユニークな形の花をつけます。
花期は6~11月、分布は日本各地。
●ヤマカガシ:
山地の水田脇の側溝を這っていました。
毒蛇で、噛まれると危険です。アオダイショウやシマヘビより小さく、背に赤と黒の特有のまだら模様があるので容易に識別出来ます。
マムシのような攻撃性がないので先に襲われることはありませんが、昨今ウナギが高値で、代替えのヤマウナギと思って手出しをすれば、当然向かって来ますのでご注意を。
水辺などの多湿地を好んで生息し、カエルなどを捕食しています。
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