オニドコロ
オニドコロ(ヤマノイモ科ヤマノイモ属):
出かけた先の植物園で見かけたオニドコロです。雌雄異株で、雌株の方でした。
既に花期は終わり、先の台風で倒れてしまったので整理するところ、とのことで傷んでいました。
遠目にはヤマノイモやカエデドコロなどと同じように見えますが、葉や”さく果”の翼の形、また花の色などで識別できます。
まだ青い”さく果”がたくさん付いていて、“種の様子を観察したら面白いから、採取しても良いです”といわれたので、少し頂いて観察しました。
さく果を一つとって、その3枚の翼の室を開けて見ると、各々に翼のついた2個の種が入っていました。
1個のさく果に6個の種があるのです。
さく果は熟すと自然に開裂して、翼のある種が風に乗ってくるくる舞いながら飛んで行き、散布されるのですね。
※本種は山野に生えるつる性多年草です。
葉は互生し、円心形~三角状心形。ヤマノイモと異なり珠芽(むかご)はつきません。
雌雄異株です。雄花序は葉腋から直立し、カエデドコロの黄色とは異なる淡緑色の6花披片の花を多数平開します。雌花序は下に垂れ下がります。
さく果は上向きにつき、ヤマノイモは円形ですが、本種は倒卵状楕円形で、3翼があります。
果実には3翼室があり、各室に2個の種子が入っています。種子は長さ4~5mmの楕円形で、片側にだけ翼があります。
花期は7~8月、分布は日本各地。
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