マダガスカル旅行記(2013/10) (2)アンタナナリボからモロンダバへ
2日目:(日程概要地図はこちら)
本日は、アンタナナリボからモロンダバに移動し、バオバブ見学に行きます。
朝食は、アンタナナリボ宿泊のホテルで渡された民芸品バスケット入りのお弁当。
バスで空港へ。空港着後、搭乗待ち時間の間に済ませます。
アンタナナリボ発9:20の国内線プロペラ機で、バオバブで有名な西部の町モロンダバへ。
眼下に(その昔は緑に覆われていたという)赤茶けた大地の広がりを眺めながら、フライト時間約60分。モロンダバ空港に到着。
●宿泊ホテルからの風景、民芸品バスケット入りの朝食お弁当、アンタナナリボ空港へ。
緑が失われて広がる赤茶けた大地が続き、やがてモロンダバ空港へ着陸態勢に入ると、たくさんの緑のサークルが広がる(主な作物はサトウキビだという)プランテーション農場の風景が見え、ほどなくモロンダバ空港に着陸。(以下、画像はクリックで拡大します)
空港のターミナルビルまで歩いていきます。暑かったです。
すべて手作業でのんびりゆっくり処理されるスーツケースを回収して一息ついたところで、当日の、この後の予定“ベタニア漁村見学”は都合により「市場見学」に変更になったことを告げられました。
事情は良く分かりませんが、要するに、都合により、ということです。
(以後、当日/翌日の予定変更、入れ替えなどは至極普通で、常に“諸般の事情による”ということが良く分かりました。)
空港からスーツケースと共に、迎えの日本製の4WD車に分乗し、モロンダバの市民の台所であるマーケット見学に向かいました。
●市場/マーケット見学:
これまで見たことがないほどに、肉類や魚類に群がるハエの大群に気押され、また目にした、えも言われぬ諸事万端に、ただもう驚くばかり。バオバブの果実も売られていました。白い果肉は美味しそうで、後に賞味も。
余談ながら、街中でも田舎道でも、あちらこちらで、顔に”壁塗り”をしたおばちゃん・お姉さんたちを見かけました。
.聞けば”タバキ”という、”日焼け止め”の”化粧”なのだそうです。樹皮の下の軟らかい組織をすり潰して作るそうです。
女心というものは世界共通ですね。
市場見学後、本日宿泊するホテル(BAOBAB CAFE)に向かい、着後にまず昼食。
その後にチェック・インして、荷物の整理をし、午後のスケジュールの準備をします。
●ホテルはブーゲンビリアなど、色鮮やかな花に囲まれたいかにも熱帯らしい雰囲気。その分、予想以上に暑かったです。
庭には、世界で一番美しい、と言われていて、有刺灌木がはえた半乾燥地に分布する複数のホウシャガメ(固有種で絶滅危惧種。ワシントン条約で保護されていますが、減少しているそうです。)がいて、また川沿いのレストラン脇には、ピローグと呼ばれるアウトリガー・カヌー乗り場が隣接しています。
チェック・インの準備がまだ出来ないということで、先に昼食になりました。
マダガスカルで一番人気というTHREE HORSES BEERは甘い味でした。
市場で買ってきたバオバブの実は、甘い味ですが大味でした。ジュースにすると美味しいとのこと。白い果肉の中にビー玉ほどのとても硬い種がありました。
食後、チェック・イン。
3Fの部屋になりました。部屋はゆったりしていて良かったです。
天井から下がっているのは蚊帳です。プールを見下ろすサン・デッキがあり、風通しも良くて、それでも日中は暑かったです。
(前後しますが、シャワーのお湯はでませんでした。持参した蚊取り線香を点けて寝ました。はじめはやはり暑くて寝苦しかったのですが、深夜にはさほどでもなく、助かりました。)
荷物の整理をし、出かける準備をして、バオバブの見学に向かいます。
バオバブは世界に10~11種。
うち8種(*アダンソニア・グランディディエリ(Adansonia grandidieri)、*ザー(za)、*フニィ(fony)、*ペリエリ(perrieri)、*スアレゼンシス(suarezensis)、*マダガスカリエンシス(madagascariensis)、*ディギダータ(digitata)、*ブジイ(bosy))が、マダガスカルにあり、そのうち7種が固有種、とのこと。
厚い樹皮に覆われたバオバブ幹の内部はスポンジのように軟らかく、60%もの水分を蓄えられるため、約7ヶ月も続く長い乾期に耐えられるという。
また、常時水のある(水田地帯など)軟地盤の環境は苦手だそうです。
●バオバブ見学:
迎えの4WD車に分乗し、まずは、アジアの水田風景とアフリカのバオバブが合体したような不思議な景観の写真スポットで下車、ガイドの解説を聞きます。
水が苦手なバオバブ。
水田が出来ると人々の生活は向上し、人口も増えていきますが、,バオバブの巨体は(根は1m足らずと短くて)水分が多くて表面が軟らかくなっている地面では、サイクロンなどの襲来時に支えきれなくなって倒れてしまい、周囲に水田が広がったこの辺りも、バオバブは大分減っているということでした。
余談ながら、『星の王子様』(サン=テグジュペリ)に出てくるバオバブの木は、星を根で覆って破壊してしまう木として描かれていますが、上記のとおり、巨体を支えているという根っこは見かけから想像されるほどではなく、実際は1m足らずの短いものだそうです。
見えてきた並木道は通り越して、更に先に進むと色々な種類や樹形のバオバオが見える地域に着きました。ここでは以下の①~③の3種が見られました。
①アダンソニア・グランディディエリ(Adansonia grandidieri):
樹高15~20m、樹幹はずん胴で上部の枝は水平に伸びる、代表的なバオバブの樹型です。水田に囲まれてはえていたのが代表的な樹型です。
また、双子のバオバブ(根元が一緒の2本が双子のように生えています。)やバオバブ並木道の樹木もこの種類。
②アダンソニア・ザー(za):
ずん胴の樹幹で、胴の上部で枝分かれし、枝は上下に伸びる。(写真参照)
③アダンソニア・フニィ:
(胴部は瓶のような形の下ぶくれ。)
本種の代表として、根元から分かれた2本の幹が絡み合った”恋人たちのバオバブ”と愛称されている樹が有名で、観光写真スポットになっています。
傍に寄ってみると、予想通り、手が届く範囲の樹皮一面に、刻みつけられた多数の文字・・・。
明らかな日本字は見当たらなくて良かったですが・・・。
なお、果実をつけたバオバブもありました。
”恋人たちのバオバブ”でUターンして、本日のハイライトゾーン、並木道へ戻ります。
●バオバブ並木道:
本日の締めくくりは、マダガスカルのバオバブ風景を代表する『バオバブ並木道』のサンセットです。
並木道の周辺は、かつて熱帯雨林が広がっていた地域ですが、人口増加とともに食糧増産のために、多くの樹木が切り倒されました。
しかし精霊が宿るとして信仰の対象になっていたバオバブだけは、伐採されずに残ったということでした。
心ゆくまで、夕日に映えるバオバブシルエットの幻想的な景観を堪能できました。
日没は18時00分でした。
夕食はホテルで(19:00)。エビのグリル他。
(モロンダバ泊)
3日目に続きます。
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