つる性雑草仲間5種、カナムグラ他
9月にも同じ記事を書きましたので一部重複しています。撮影はいずれも10月中旬です。
●カナムグラ(クワ科/アサ科):
砂利道の道端に開花した雄株と雌株が並んではびこっていました。
夏から秋にかけて道端や河川敷の荒れ地などにヤツデのような形の葉を広げて鬱蒼と生い茂ります。
茎には下向の刺が有り、これでフェンスや藪に絡み付いて這い登り、しばしばクズやヤブガラシ等と入り混じって茂っているのも見られます。
雌花は(ホップと近縁の植物なので)ホップによく似ています。
苞葉に包まれた10個内外が集まって下向きにつき、はじめのうちは緑色ですが、次第に赤褐色になって目立つようになります。
雄株は雌株より早くツリー状の花柄にたくさんの雄花をつけると間もなく5本の葯から大量の花粉を飛散さ せます。
素手では刺がいたくて除草に手間取る迷惑雑草の一つです。
花期は8~11月、分布は日本各地。
●マルバルコウ(ヒルガオ科サツマイモ属):
9月中旬に生活道路のフェンスに絡んで繁殖していたものが、清掃作業ですっかり除去されました。
しかし、そこは丈夫な雑草で、取りこぼしされたものが、また這い出していました。
熱帯アメリカ原産の帰化植物で、つる性1年草。
花期は8~10月、本州(関東以南)・四国・九州に帰化。
なお、花はそっくりですが、葉が線形に深裂しているルコウソウがあります。こちらも負けず元気にきれいな花を咲かせています。
以下は、散歩コース沿いの道端などに生える毎年おなじみのツル性マメ科雑草です。そして毎年同じ繰り返しです。
●ツルマメ(蔓豆)(マメ科ダイズ属):
草原などの繁茂しています。ここではまだ豆果は見当たりませんでした。
草地や道端などに生育するツル性の1年草です。 葉は3小葉からなり、小葉は狭卵形から被針形で、ヤブマメより細長い楕円形です。
全体に茶色い毛が密生し、ざらざらします。8月から10月にかけて淡紅紫色の小さな(5~8mm)蝶形花を数個つけます。
豆果は長さ2.5~3cmで表面に毛が生えており、小さな枝豆そのものです。
本種は大豆の原種ではないかと言われています。
花期は8~10月、分布は本州、四国、九州。
●ヤブツルアズキ(藪蔓小豆)(マメ科ササゲ属):
道端に生えた株の花は既に終わり、出来ていた線形の豆果の鞘を一つ開けてみると小豆のような形の豆が入っていました。
野原や道端などに生えるツル状の1年草で、長く伸びる茎には黄褐色のあらい毛があります。
葉は互生し、3出複葉。小葉は卵形~狭卵形で長さ3~10cm、両面に黄褐色の長い毛があります。
葉の脇から総状花序をだし、淡黄色の花をつけます。
豆果は線形で毛はなく、6~14個の種子ができます。(なお、よく似た仲間にノアズキがあります。さらに”本物の”小豆にも(豆の色以外)そっくりです。)
花期は8~10月、分布は本州、四国、九州。
●ヤブマメ(藪豆)(マメ科ヤブマメ属):
図書館に行く道沿いのサツキの植え込みに絡みついて生えていました。毎年秋の,除草・清掃作業の邪魔になる迷惑雑草の一つです。
林縁や、藪、道端などによく見られるツル性の一年草。葉は3小葉で、一つの小葉は菱形をしています。
花が咲くのは少し遅く、秋になると淡青色の蝶形花を数個かたまってつけるようになります。
花後に茶色の毛が多い豆果ができますが、この時にはまだ見つかりませんでした。
なお本種の特徴は、地中にも花を付ける変わった特性があり、豆果もできることです。
花期は9~10月、分布は日本各地。
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