侵入!、アカボシゴマダラ幼虫(2013/11)
このところ、気温は上がらないものの乾燥した晴天の続く毎日です。
侵入者発見!
昨日のこと。
庭木の下に放置していた植木鉢に、いつ頃生えたのか定かではありませんが、高さ55cmほどに伸びた来歴不明の幼木があり、掃除のついでに処分しようと鉢を持ち上げようとしたところ、鉢底から出た根が地中に延びているらしく移動できません。
何の樹かなとあらためて葉を見ると、葉は互生し、左右不同の広卵形または楕円形で縁の上部に鋸歯があり、葉の基部から出る葉脈が3脈(三行脈移行型)で、公園や道端でも見かけるエノキと分かりました。
そして、虫食いになっている葉の1枚に、なんと、見覚えのあるアカボシゴマダラの幼虫(大きさ1.5cmほど)が一匹、じっとくっついているのが目にとまりました。
確かにアカボシゴマダラは今夏も、公園の林のクヌギの樹液に、ゴマダラチョウやコムラサキその他の在来種に混じって、よく姿を見せていましたし、また庭の上空をヒラヒラ飛んでいるのも目撃していました。
しかし、晩秋のこの時期、植木鉢に生えていたエノキの幼木に、幼虫がいるとは全く思いもしないことでした。
『アカボシゴマダラ』は要注意外来生物に指定され、「基本・侵入情報」*によれば以下のように記されています。
※侵入経路:
“放蝶ゲリラ”による人為的な放蝶によると考えられている.
※2010年以降:
埼玉県,千葉県,茨城県,栃木県,群馬県へと関東全域に分布を拡大している.
近年,静岡県,山梨県でも目撃情報がある.
※影響:
在来蝶類との競合。影響を受ける在来生物:オオムラサキ・ゴマダラチョウ・テングチョウなど,幼虫期にエノキを利用する蝶類(競合)
※防除方法:
捕獲、啓蒙・啓発活動による移入・拡散防止.
*国立環境研究所 侵入生物データベース
(http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/60400.html)
処置に困っています。3℃だった今朝も同じところで丸まっていました。
エノキ幼木から地面に降りて、落ち葉の中に潜り込んで越冬し、来春再びエノキに登り、葉を食べて生長して蛹になり、羽化して飛び立つこと、はまず困難です。
”掃除が行き届いてキレイな庭!?”に、潜るほどの落ち葉はありません。
来春になっても、ただ放置しているだけの鉢に生えた幼木では、十分な食葉は期待できません。
当面、”防除措置”としては何も手出ししないことにしました。手ぬるいかな。
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