クロモンサシガメ幼虫、ビロウドサシガメ、アカシマサシガメ
雨の多かった10月、大型機械による原っぱの除草作業も断続作業ながら進行し、その間大雨で草原が水没したりして、(平地の)草むらや地表で暮らしている昆虫達は毎年の繰り返しながらも、”想定外”の災害に見舞われることになりました。
そのような“人為自然災害”の後、冷たい雨の翌日で、日が差して路面が乾き始めた遊歩道には、普段はまず目にすることがない昆虫が点々と這い出してきて、写真撮りには絶好の機会です。
時には踏みつぶされている虫たちには迷惑なだけでしょうが。
そんな先日、散歩がてらに撮って来た、この時期普通に見られる地表性のムシ仲間の一部です。
*サシガメ仲間:
●クロモンサシガメ幼虫(サシガメ科):。
体長13mmほど。全身真っ黒。草地の地表に棲み、草の株元や石の下などにいて昆虫などを捕まえ注射針のような口吻を差し込んで体液を吸います。
不用意に捕まえると刺されて激しい痛みを伴うということで、捕まえたことはありません。
デジカメで追っかけるとなかなか止まらず、すぐに草の根際や土の隙間に隠れようとします。
なお成虫は羽が退化していて短く、飛ばないようです。
出現時期 は5~11月、分布は 本州、四国、九州。
●ビロウドサシガメ(サシガメ科):
体長13mmほど。頭から前胸背にかけて黒くエナメル質の光沢があり、翅にはビロードのような鈍い光沢のある黒色のサシガメ。
腹部側縁はやや赤みがかった白色と黒色の縞模様。腹部と脚の一部は鮮やかな朱色をしています。
なお♂の触角には毛が生えています。最初の個体は雄のようです。
他は別個体です。
他のサシガメ仲間同様に地表に棲み、草地や林縁の石の下、落ち葉の下、植物の根際などを歩き回りながら、小昆虫や多足類を捕らえて体液を吸っています。
出現時期は4~11月(成虫越冬)、分布は本州、四国、九州。
●アカシマサシガメ(サシガメ科ビロウドサシガメ亜科):
初めての記録です。ゆっくり移動していくのを追っかけ撮影。
体長13mmほど。草地の地表で小型のゴミムシなど地表性の小昆虫などを捕らえています。
前胸背全体に赤色で、特徴的な“十文字”の窪みがあります。脚はすべて黒色。個体数は比較的少ないようです。
出現時期は4~11月(成虫越冬)、分布は本州、四国、九州。
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