晩秋の公園植樹の実②エノキの実、クロガネモチの実、ピラカンサの実、エンジュの実
公園植樹の結実の続きです。
●エノキの果実(ニレ科エノキ属):
雌雄同株、雄花・両性花の落葉高木。
数株があります。国蝶オオムラサキの幼虫の食葉樹で、この蝶を保護するためにエノキを植えているところもあります。
また公園にやってくるゴマダラチョウや、アカボシゴマダラの幼虫もエノキを食葉樹としています。
ヒヨドリ、ムクドリ、メジロなど公園にやってくる鳥が果実を食べて種子を散布するので、近くでも民家の庭や空き地、道端などに芽生えた幼木をよく見かけます。
花期:4~5月、果実は核果で、直径約6mmの球形で、秋に赤褐色~黒褐色に熟します。
種は大きく相対的に果肉は少ないため、食べられますが味は感じません。
今、まだ樹に残って付いているものは乾燥して果皮も黒っぽくなり、種ばかりのようです。
●モッコククロガネモチ(雌株)の果実(モチノキ科):
たくさんの実が赤く熟していますが、大木になっていて、手が届くところには枝がありません。
モッコククロガネモチは通常、両性花をつけますが、雌雄異株です。のもの、また雄花だけをつける株もあります。
花期は6 5~7 6月。果実はさく果で、直径1cm6mmほどの球形~広楕円形で、秋に紅く熟します。
果皮は肉質で熟すと不規則に割れ、赤い種がのぞきます。これからそうなるでしょう。
冬にはメジロやコゲラなどが実を食べにやって来ます。
●ピラカンサ(バラ科トキワサンザシ属の樹木):
通常、ピラカンサと呼ばれて栽培されているバラ科トキワサンザシ属の樹木には、トキワサンザシ、タチバナモドキ、カザンデマリの3種類があります。
※赤い実のなるのが「トキワサンザシ」の果実です(写真上2枚)。
例年、晩秋には、葉も隠れてしまうほど赤い実をびっしりつけていましたが、今シーズンは極端に少ない結実です。
ヒヨドリやムクドリ、またキジバトや時にはツグミもやって来ますが、今年はダメのようです。
※またオレンジ色の実のピラカンサもあって、こちらは「タチバナモドキ」の果実です。
トキワサンザシより葉が少し細いです。
今年もたわわに実っています(写真下)。小鳥たちには、赤い実より不人気のようで、毎年遅くまで実が残っているようです。
いずれも花期は4~5月頃で、11月頃に果実が赤色、あるいは橙色に熟します。
●エンジュの果実(マメ科):
落葉高木です。花期は7月で、枝先の円錐花序に淡黄白色の蝶形花を多数開きます。
花後にできる豆果は、莢のくびれたインゲン豆のように細長くなって、たくさんぶらさがっています。
冬になるとムクドリやヒヨドリがやってきて盛んに囓るようになります。
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