崩れる蒲の穂
稻羽之素菟/因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)」の伝説にも登場する蒲(ガマ)の穂。
11月中旬頃までは水没していた池の下段法面が、水位が下げられたため泥で汚れて乾き、歩けるようになっていました。
そして、そこに生えて水没していた蒲の穂が乾燥し、崩れて綿状に広がり、周囲にも飛んでまとわりついていました。
立ち寄ったのはほぼ完全無風の日だったので、綿毛の飛散はなくて幸いでしたが、北風が吹けば周辺に広く飛散することでしょう。
なお再掲の画像ですが、種を一つ、ルーペで観察すると、”綿毛の付いたハンモック”に種が乗っている、と言う仕掛けのようです。
これで、風に乗って飛んでいくのですね。
ほぐれてふわふわの綿状になった蒲を見ると、確かに集めて蒲団(フトン)が出来る、と納得です。
ガマは夏に茎をのばしてガマの穂をつけますが、茎の上部には細い穂状の雄花序がつき、すぐ下に連続して褐色で太い、雌花の集まりの雌花序をつけます。
雄花は黄色い葯をのばし、大量の花粉を飛ばします。
秋には穂の上部の雄花序は黒褐色に収縮してわずかにまとわりついているような姿になり、遠目にはほとんど目立たず、褐色のフランクフルトソーセージのような雌花序は綿状になって崩れ、風に乗って飛散します。
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