ヨシガモ♂♀(1月)
【前置き】:長たらしい個人的メモですので ●ヨシガモ、まで読み飛ばして下さい。
・まず車など通らない砂利敷き道の堤防際に軽自動車を駐めて、釣り具一式を方にかけて堤防を上ってくる釣り好きおじさん。
”こんな(良くない)天気なのに、釣れるんですか”、と声をかければ、”釣れないよ、誰もいないだろ、暇つぶしだからいいんだよ”、と釣り人生の達人のお言葉。
・閉じこもりにならないようにと、よほどの悪天候でない限り散歩に出かける1時間ほどのお定まりコースに、近年整備が進んだ調節池周辺があります。
この池には、調節池本来の目的で上流から流入する流れにのって、かなりの魚種や大小様々の魚がたくさん出入りしていて、水位変動に関する安全上の注意表示があるくらいで、特に釣り規制などもないため、年中、数人の釣り趣味人の姿があります。
確かに今頃はあまり釣れないようで、釣り人もじっと動かず、完全に池端の”置物”として自然風景になじんでいるため、冬鳥として、渡りの途中で一時休憩のため立ち寄っていくガンカモ科の水鳥も、あまり警戒することなく羽を休めていくようです。
・ご縁があって知遇を得たベテラン専門家に伺ったところ、この池に来る冬鳥の多くは、早朝、近くで餌を摂り、日中は人影がないか、あっても充分な安全距離を保つことができる水面で休息しながら移動を続けている種類であり、日中は頭を羽の間に埋めて眠っていることが多いこと。
そしてまた、同じ個体または群れの滞留時間/期間は、短い時は数時間、長くても2~5日間程度だということで、文字通り、それらとの出合いは”一期一会”ということです。
都市公園の大きな池などでは、飼育されている水鳥に播かれる餌を目当てに、フィールドの湖沼よりたくさんの渡り鳥が”餌付けされて”滞留していることもあるとか。
・ともあれ当方は、閉じこもり防止に暇つぶしウォーキングで通過するだけの傍観者で、年中いる合鴨(餌やりおじさんがいて、人影にはすぐに近寄ってくる)や、たくさんのカルガモ、そして冬期に集まってくるカイツブリなどの常連の他、必ずいる冬鳥のコガモ、ヒドリガモ、そしてマガモぐらいは承知していますが、短時間に通過していく他種についてはなかなか(その時にいても)分かりません。
・さかのぼりますが1/7、良く晴れて、今季一番の冷え込みということだった七草の日も、うろうろと池の堤防遊歩道へ立ち寄りました。
寒いこともあって散歩する人はなく、池端には数人の”動かない釣り人”が”置かれていて”、時折さざ波の立つ池面には、いつになく多数の水鳥が浮かんでいました。
双眼鏡をのぞいて、その中に今季初めて(昨シーズンまでにも見かけたことがありましたが)ホシハジロが混じっているのを見つけました。
♂2羽、♀1羽の3羽がかたまって、眠りこけている様子。
周囲には他の種類のガンカモ類が泳ぎ回っていました。
そのうち起きるだろうとその場に腰を下ろし、休眠中のホシハジロに向けてカメラを構え、時々シャッターボタンを押していました。
その間にも視野の中を、周辺にいた他の鳥がどんどん横切っていきました。
・その日の後も、1月中に曇りや強風の日以外には、双眼鏡片手に、”暇つぶし歩き”で、”ながら観察”のついでに同じような繰り返しながら撮りためていました。
当然ながら大半は無駄と分かっている写真で、それらを削除するために、少しずつパソコンで整理している際に、見慣れない鳥が偶然写り込んでいることに気づくことがあり、その幾つかを拾い出し、手元の図鑑と見比べてみました。
そして、不確かなものもありますが、それらをブログ穴埋め用に今後少しずつ記載していくことにいたしました。
その第1番目になりました。
●ヨシガモ:
混雑する池で眠りこける3羽のホシハジロの前を横切る「頭が青いカモ」がいて、はじめは”青クビ(マガモの雄)かと、サムネイルではスルーしかかったものの、原画サイズに拡大してみると、明らかに別種で、初めて見るヨシガモの♂と分かりました。
眠りこけるホシハジロの前を横切ったヨシガモの♂:
(以下、画像はクリックで拡大します)
そして、あらためて♀は写っていないかと前後の写真を点検したところ、少し時間が経って、眠りこけるホシハジロの間が離れて来たタイミングで、その前を横切っていくヒドリガモの雌雄と、ヨシガモの♀が写っていたのです。
はじめはサムネイルではマガモの♀かと、やはりスルーした画像の中に、ヒドリガモの♀(写真奥)と、その手前にヨシガモの♀も写っていたのでした。
♂♀共に、特徴とされる「長い鎌形の三列風切」はまだ短く(幼鳥?)、いっそうわかりにくかったように思いますが、♂♀の体型はそっくりです。まあ、素人とはこんなものですね。
ヨシガモ:
手元の図鑑を参照しました。
全長48cm、♂の特徴は光沢のある緑色の頭部と、長い鎌形の三列風切、銀灰色の背中、そして密な斑がある腹部。冬鳥として九州以北に渡来するが、関東以北では多くない。
また♂の頭部は、光の加減で色彩が緑や暗紫色などに変化し、特徴的な頭の形はナポレオン・ハットと呼ばれる。
一方♀は地味で、近くで見れば、やはり頭の形にはナポレオン・ハットの雰囲気があるなど他種との違いははっきりしているが、遠目には近縁のやはり地味なオカヨシガモ、またマガモなどにも似ていてわかりにくい。
この時の観察(多分一つがい)以降はそのつもりで注意しても見かけられません。一期一会です。
| 固定リンク
「鳥」カテゴリの記事
- チュウダイサギ(婚姻色進行中)(2021.05.15)
- ムナグロ(旅鳥)通過(2021.05.03)
- まだいるコガモ(冬鳥)(2021.04.28)
- ムナグロ(今シーズン初見)(2021.04.24)
- 雑記(クリスマスローズ開花ほか)(2021.03.07)
コメント