イヌシデ、アカシデ、コナラの花(2014/4)
※イヌシデ(散歩コースの公園植樹)と、アカシデ、コナラ(近くの公園植栽)の花
標高の高い山地のクマシデは冬芽の展開が始まったばかりでしたが、平地では同じ仲間のイヌシデそしてアカシデの葉と花は完全に展開していました。
公園に複数ある植樹は高木になり、下枝はすべて剪定されているので、見上げなければわかりませんが、垂れ下がった雄花序が地面に大量に落下していて気がつきました。
園内に剪定されてない樹が1本あったので近くで観察してきました。
●イヌシデ(犬四手)(カバノキ科クマシデ属):
雌雄同株、雌雄異花の落葉高木。高さ15~20mになり、樹皮は灰白色でなめらかであり、縦に網目模様ができます。
花は、4~5月に、新芽の展開と同時に咲きます。
雄花序は、前年枝の葉腋から下垂します。黄褐色で4~5cmの穂状になり、花が終わると、大量に(雄花序は)落下します。
雌花序は、本年枝の先の新芽の中に出来ますが、果苞は少ないです。葉のような果苞一つ一つに、種子(堅果)がついて、10月に熟します。
余談ですが、なぜかマルカメムシが小枝、枝先の新芽、また枝先に出来た虫コブなど方々にくっついていました。
またあちらこちらの枝先に大きくふくれあがったムシコブ*が出来ていて、何となく気持ち悪いくらいでした。
*イヌシデメフクレフシ:
イヌシデにできる虫こぶです。ダニの一種により形成されます。
頂芽の鱗片が肥大し、芽が松かさ状に大きく膨らんだもので、不思議なことに頂芽にしかできませんが、普通に必ず見つかり珍しくはありません。
イヌシデの和名の由来は、花穂の垂れ下がる様子が注連縄(しめなわ)などに使われる紙垂(しで)に似ていて、イヌ、は役に立たないから。
分布は本州、四国、九州。
●アカシデ(赤四手)(カバノキ科クマシデ属):
別の地域の公園で、樹名表示がありましたので簡単な記録に。
雌雄同株、 雌雄異花の落葉高木ですが、イヌシデ、クマシデと比べると小型です。
同属であるイヌシデとは区別しにくいですが、果実のある時期にはその形の違いで容易に区別でき、また、アカシデは新芽と秋の紅葉の葉が赤く、イヌシデは黄色になることが多いことでも見分けられます。
また、葉脈(側脈)の多少よって、12~15対あるのはイヌシデ、12以下ならアカシデ、15以上の多数あればクマシデ、という見分け方も出来るそうです。分布は日本各地。
見上げた枝先と、樹下に落下していた赤い色の雄花序も。
●コナラ(ブナ科コナラ属):
ついでに新枝の下部から垂れ下がる長さ10cmほどの雄花序が目立った落葉高木、雌雄同株、雌雄異花のコナラです。
遠くから望遠で。
花期は4~5月、分布は日本各地。
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