桜/2014春①栃木県下野市の淡墨桜
春は桜。
「世の中にたえてさくらのなかりせば 春の心はのどけからまし」 :(在原業平『古今和歌集』)
「散る桜 残る桜も 散る桜 :(良寛和尚/辞世の句 )
「花に嵐のたとえもあるぞ、さよならだけが人生だ」 :(井伏鱒二訳 于武陵 『勧酒』から)
人、様々に思いを馳せる夢見草・桜です。
蛇足ながら、日本三大桜として、いずれも国の天然記念物指定の、山高神代桜(推定樹齢2000年というエドヒガンザクラ:山梨県)、三春滝桜(樹齢推定1000年を越えるエドヒガン系のベニシダレザクラ:福島県)、そして根尾谷淡墨桜(推定樹齢1500年を越えるとされるエドヒガンザクラ:岐阜県)が有名です。
※近くにも「淡墨桜」が:
栃木県下にも「淡墨桜」と言われる桜があります。
案内によれば、昭和60年に、(旧)根尾村老人会で育てられた親木・根尾谷淡墨桜の実生苗を譲り受けて、下野市・天平の丘公園で育成された樹木なのだそうです。
当然ながら、親木と同じに満開時は白色ですが、満開を過ぎると淡い墨をかけたような色に変化し、開花時期/見頃は3月下旬~4月上旬ということです。
その公園まで、車なら1時間少々と近いこともあり、下野市のホームページで毎日更新されていた開花状況を確認し、晴天で、満開日という3月31日、訪ねてきました。
(所在地は栃木県下野市国分寺628)
写真専門家らしい姿もあり、尋ねてみると、“薄墨色”を写真に撮るのはなかなか難しいそうです。
レントゲン写真に、こころの“心臓”は写っても、“花より団子を食べたい”という、こころは写らないのと似ているのでしょうか。
公園にはライトアップ設備のある主木の他にも、実生苗から育てられたと言う複数の樹木があり、それぞれ開花日や花などに微妙な違いがあるということでした。
●公園の淡墨桜全景:
写真左手前が主木です。その奥に隣接して2本目の樹、さらにその奥端の両側にも、その他の淡墨桜実生の植樹木があります。
(画像はクリックで拡大します。)
悠久の時を経て、やがて親譲りの風格と厳かな雰囲気をまとう存在になっていくことでしょう。
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