5月に見かけたカメムシ(ヒメツチカメムシ他7種)
フィールドで普通に見られるカメムシです。
●カスミカメムシの仲間:
ノイバラ周辺に沢山飛び回っていました。
体長5mm弱。葉にとまっても動き回るので、被写体ブレやアングルが悪くて、なかなか名前の確認に役立つものが撮れませんでした。
マダラカスミカメまたはモモアカハギカスミカメ(カスミカメムシ科)などに似ているところもありそうですが、名前は不明です。
●チャバネアオカメムシ(カメムシ科):
林縁にいました。
大きさ11mm前後、黄緑色で、その名のとおり翅の部分が茶色いカメムシ。
林地の周辺など見られ、サクラやクワの実の汁を吸う。カキ、ナシなど、果樹園の果実を食害するので嫌われものです。
出現時期は4~10月、分布は日本各地。
●アカスジキンカメムシ幼虫(キンカメムシ科):
コナラ、アカメガシワと別々の樹上で見かけました。
きれいなカメムシの代表格の一つ、その幼虫です。成虫のきれいさはイメージできません。
大きさ17~20mm。林地林縁の草の上や木の幹にじっととまっていることが多く、写真撮りに好適なカメムシです。(成虫画像は過去のものを再掲しました。)
出現時期は5~8月、分布は本州、四国、九州。
●ホオズキカメムシ(ヘリカメムシ科):
林縁にいました。
大きさ16mmほどの濃茶色で、がに股の後脚の”腿節”が太く、体表面に細かい短毛がはえているカメムシ。
ホオズキやヒルガオ科の植物(サツマイモなど)も食害します。
出現時期は5~6月、8月、分布は本州、四国、九州。
●ホソハリカメムシ(ヘリカメムシ科):
林縁にいました。
大きさ10mmほど、淡褐色で、やや細長いカメムシ。胸部の両端が鋭く尖っています。
スズメノテッポウ、イヌビエなどのイネ科の植物に寄生します。イネの害虫としても有名です。
出現時期は4~10月、分布は本州、四国、九州。
●マルカメムシ(マルカメムシ科):
公園の生け垣の隙間に自生したケヤキの幼木に、まるで「カメムシの稔る木」のように集まっていました。
体長5mm、丸っこい体型で黄褐色の上に黒い点刻が密にあるカメムシです。
臭いカメムシ仲間の中でも、特に触ると悪臭を放つ、嫌われ者です。
悪臭成分はアルデヒド系不飽和化合物で、外敵などに対しては毒物や忌避物質として働き、仲間には警戒フェロモンとして、また少量放出の時は集合フェロモンとして作用し集合します。
ただこれほどまでに集中しているのを見たのは初めてです。
出現時期は4~10月、分布は本州、四国、九州。
●ヒメツチカメム(シツチカメムシ科):
庭先を這っていました。
大きさが4~5mmほどの小さな小判型のカメムシ。光沢のある黒色で、腹端(膜質部)は褐色です。
外観はツチカメムシ(大きさ7~10mm)にそっくりです。
地表に落ちている植物の実や、地中の植物の根を吸汁しています。
出現時期は5~10月、分布は日本各地。
●スカシヒメヘリカメムシ(ヒメヘリカメムシ科):
タンポポの綿毛にとまっていました。
外観がよく似た仲間がいてなかなか正確なところはわかりません。
これまでも毎年繰り返し記録していますが、今回もスカシヒメヘリカメムシとしました。
写真1枚だけで正しいかどうか確信はありません。
大きさ6mmほど。体色は個体によって変化に富み、黒褐色、褐色、赤褐色などのものがいます。翅は透明です。
出現時期は5~11月、分布は日本各地。
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