アイスランド周遊の旅:2日目(地球の割れ目ギャウ見学、その他)
アイスランド周遊の旅 2日目:
最大の関心事であった「地球の割れ目」”ギャウ”(GJA)見学、その他です。
レイキャヴィーク→「ゴールデンサークル」(世界遺産シングヴェトリル国立公園、その他見学)→レイキャヴィーク(泊)
※午前:
レイキャヴィーク発専用バスでアイスランド観光地として最も有名な「ゴールデンサークル」エリアへ。
●途中”シングヴァットラヴァトン湖畔”で写真ストップ。地面を這うように小さな多肉植物の仲間や地衣類などが生えていました。
a.m.10:00シングヴェトリル着。
「ゴールデンサークル」は世界で初めての民主議会が発足した地“シングヴェトリル”、間欠泉の語源になった“ゲイシール”、アイスランド最大の滝“グトルフォス”など、自然と歴史の詰まったエリアです。
○この地域は、古くからアイスランドの人々の様々な生活の場であったことが、ここで行われていた往時の諸行事を紹介する絵画 【 早くから行われていた闘牛ならぬ”闘馬”(Horsefighting)、また世界ではじめての民主議会の様子など】で紹介されています。
○「世界遺産シングヴェトリル国立公園」で、今ツアー番の目的・見所”地球の割れ目“「ギャウ」見学。
・ギャウ案内図:
(画像はクリックで拡大します)
アイスランドは大西洋中央海嶺の延長線上に位置していて、海嶺の頂上部には幅数10kmの地溝帯があり、この地溝帯は地球の内部から上昇してきたマントル対流がその下で左右に分かれて水平に進むため出来た割れ目です。
そして通常、地溝帯は海面下1~2kmにあるため直接見ることは出来ませんが、アイスランド(およびアフリカ大陸)では海嶺が地上に乗り出しているところがあり、ここシングヴェトリルでその景観を目の当たりにすることが出来るのです。
一つ一つの割れ目は長さ数km、幅も地表面からの深さ30m程度ですが、このような割れ目が雁行して延々と連なってアイスランドをほぼ南北に貫いていて、このため国土は東西に毎年およそ2~3cmずつ広がり続けているのだそうです。
・南北に延びる割れ目の景観。
上記ギャウ案内図の”現在地”から、左手方面および右手(アルマンナギャウ)方面を望む。(真ん中が”現在地”付近)
☆アルマンナギャウ(ALMANNA GJA):
見るものを圧倒する、大きなアルマンナギャウを歩きました。
向かって左側北米プレートと、右のユーラシアプレートが分断されている大陸プレートの境界部を歩くことになりますが、もちろん、どこからが正確な境目になるのかなどわかりません。
画面の奥に、国旗を掲げたポールが立てられた高台”法の岩”ルゥグベルグ(LOGBERG)があります。
このゾーンは西暦930年、世界ではじめて民主議会「アルシング」を開き、憲法を制定し、議会民主政治を確立した地として、アイスランドの人々が世界に誇る史跡になっています。
シングヴェトリルは”議会平原“の意だそうです。アルシングは現在に引き継がれています。
☆1944年6月17日独立宣言がなされました。
ギャウの途中の高台に国旗を掲げたポールが立てられています。
そこが法の岩ルゥグベルグ(LOGBERG)です。
展望台の背後岩壁が北米プレート、そして正面眼前に広がる川向こうがユーラシアプレートです。
周囲を俯瞰したあと、次の”ペニンガギャウ”見学に向かいます。
☆ペニンガギャウ(PENINGA GJA)に到着。
シンクヴェトリルにあるギャウの一つペニンガギャウには、大勢の旅行客が投げ入れていった硬貨が沈んでいました。
透き通る水には似合わない印象も。
「地球の割れ目ギャウ」見学後、次の「間欠泉」観光地区に向かいます。
日本の温泉地にも有名な間欠泉がありますね。
●ゲイシール(間欠泉)見学:
・「ゲイシール」:
かつて世界的に有名だった間欠泉”ゲイシール”は、噴出高60~70mに達したそうですが現在は活動休止しています。
・現在お休み中の元祖ゲイシール:
・ストロックル:
現在見られるのは隣接する2代目の間欠泉”ストロックル”で、およそ5~10分おきくらいに最高約20mの高さまで熱湯を噴出するということです。
数回の噴出を観察しましたが、3回観察した噴出高さは一定ではなく、高低様々で、高いのは15mほどだったでしょうか。
ついで、近くにある高温泉”ブレシ”見学:
・ブレシ(BLESI)は間欠泉ストロックルの上にある「温泉の一つ。」(ただし80℃以上の高温なので、近寄り過ぎたり手など入れては危険)
最後に、
・リトルゲイシール::
こちらは常時沸騰しているかわいらしい”お釜”です。
見学終了後昼食に。
午後:
滝の見学に向かいます。
●「グトルフォスの大滝」
「黄金の滝」の意味を持つアイスランド最大の滝。
氷河を水源とするクヴィタ河の豊富な水が幅70m、高さ15~30mの2段の溶岩層を曲がりながら白い水煙を上げ、轟音を上げて流れ落ちています。
滝に虹が架かればなお美しい光景に。
(見学時に虹は出ませんでした)。
なお、1900年代初頭には、滝の豊富な水力を利用して英国の企業が水力発電所を建設しようとする計画が起こったそうです。
しかし、近くに住む農夫のトーマスと娘のシーグリーズルの身を挺した自然を守れという訴えで滝の売却契約は実行されずに保護され、今に到ったということで、シーグリーズルを称えたレリーフが建てられています。
見学時には強風が吹いていて、滝に近くなると巻き上げられた水煙でカメラのレンズが曇り、タオルでぬぐいながらの撮影に。
世界的に有名な規模の大きな滝は他にありますが、この滝の圧倒的な水量の多さはまた格別でした。
滝に近づくにつれて風景全体が白いヴェールに包まれたようになります。
(画像はクリックで拡大します)
次いで、
○「ファクシ(馬のたてがみ)の滝」見学。
ゲイシルから車で5分ほどのところにある滝。
馬のタテガミを意味する。その名前通りに横たわった”井関“風の滝。
なお、滝の横には夏の間放牧されていた羊を、秋口には集めてより分けるための囲い施設がありました。
見学終了後、「ゴールデンサークル」を発ち、宿泊地レイキャヴィークへ戻ります。
さらに、
☆随所から湯気の白煙が立ちのぼる地熱地帯で、地熱利用の盛んなクベラゲルジ地域の温室風景などを車窓から眺めながら、
南西アイスランドのヘインギットルに設置されている「ヘトリスヘイジ地熱発電所」に立ち寄りました。
●「ヘトリスヘイジ地熱発電所」:
ここは2006年から稼働しているアイスランド最大の地熱発電所で、発電は、地下から汲み上げた熱水に含まれる蒸気でタービンを回す「フラッシュ方式」と呼ばれる発電方式。
現在の発電量は毎時30万キロワット以上で、地熱発電所として世界2位を誇っています。
なお、この発電を支えているのは、日本の技術です。
・併設の「地熱エネルギー展示館」での映像視聴も。(静止画像は撮影許可)
すべての予定を終え、(通)退勤ラッシュの始まったレイキャヴィークへ戻りました。
レイキャヴィーク(2連)泊
(→3日目に続く)
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