ウチワヤンマの交尾
●ウチワヤンマの交尾:
8月初旬、かんかん照りの池の端で、全くの偶然のこと。
ちょうど目の前でウチワヤンマが“タンデム”して周辺を移動飛行した後、近くの水面に出ている枯れ草茎先に止まりました。
これまでもタンデム飛行する雌雄はしばしば見かけてきましたが、近くに停止する姿は始めてのことです。
急いでシャッターを切りましたが完璧な逆光状況で、撮影画像は黒いシルエット!
少し遠回りして順光の位置まで移動した途端に飛び立ってしまいました。
それでもはじめて撮れた画像です。
修正ソフトで少し補正して今ひとつながら、ハート型のタンデムを確認できました。
※ウチワヤンマの交尾と産卵行動:
♂が縄張り監視している水域に♀が飛んでくると、♂は一気にスクランブルをかけ、腹部先端の「把握器」で♀の首根っこを掴まえます。
首根っこを掴まえられた♀は腹部を前方に曲げ、♂の腹部の付け根あたりにあって、精子が移されている副性器に接することによって交尾が成立します。
この時のハート型の状態が“タンデム”と呼ばれます。
大きな腹部端に付属物の団扇があるウチワヤンマのタンデムは、見るからに窮屈そうですが、タンデムを形成した雌雄のトンボの進行方向は〈当然〉同じで、きわめてスムーズな飛行移動です。
適当な産卵場所を見つけると産卵へと移行します。
産卵に際してはタンデムを解き、♀が単独で、水面の浮遊物などに腹端を打ちつけるようにして産卵します。
この間、♂はそのすぐ上空を旋回し、他の♂が近づかないよう見張りをしています。
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