オオフタオビドロバチ
●オオフタオビドロバチ(ドロバチ科):
毎シーズン展開したフヨウ(芙蓉)の葉が必ずハマキガの幼虫にひどくやられます。
(ハマキガはハマキガ科のガの総称で多くの種類がいますが、不明なので、単に「ハマキガ」、としています。)
名前の通り、幼虫がフヨウの葉の端を巻き込んで、中で生活しながら食害しています。
生長するにつれて黒い糞がぽろぽろこぼれ落ちて見かけ上も不快です。
葉を巻かれてしまうと殺虫剤は届かないため、駆除するためには巻かれた葉は切り取って足で踏みつぶしかありません。
(浸透移行性の薬剤もありますが、効果は今ひとつの場合も。)
梅雨空け後しばらく注意を怠っていたら、多数の葉の端がクルクル巻かれています。
ヤレヤレです。
処置を先延ばしにしていたところ、1匹のハチがやって来て、所々穴の開いた”ハマキ“に触覚(頭部)を差し込んで、ハマキの内部を探索している様子。
位置を変えながら丹念に探しているようでしたが、結局このハマキからは何も捕獲することなく、別の葉陰に移動して見えなくなりました。
過去にも見かけていましたが、画像から、オオフタオビドロバチとわかりました。
※オオフタオビドロバチ
体長16mm前後。黒い腹部の第1~2節背板に1本ずつ(2本の)黄色帯があることが大きな特徴です。
ドロバチの仲間は竹筒などの中を泥で仕切って営巣し、幼虫を育てます。
オオフタオビドロバチはハマキガやメイガなどの幼虫を狩って幼虫の餌にします。
成虫の活動期間は5~10月。幼虫で越冬します。分布は日本各地。
その後、巻かれた葉の切り取りを行いましたが、その際、まだ青く大きな葉の(片隅ではなく)完全に書き込んでいる)”ハマキ“をいくつか開いて見ると、例外なく、中に多量の糞に囲まれたハマキガ幼虫がいました。
オオフタオビドロバチがのぞきに来た“ハマキ”にはあちらこちらに穴が開いていて、既に”獲物”は空っぽになっていたようです。
※猛暑日になった8/1、朝、今シーズンはじめてのフヨウが2輪、開花していました。
ついでの余談:
●ミカドトックリバチ(スズメバチ科)の巣:
庭の隅に大小積み重ねた空の植木鉢の隙間に造られていました。
取り出してみると既に脱出した後で使用済みの巣でした。
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