アイスランド周遊の旅:5日目(ヴァトナヨーク国立公園、氷河と氷河湖ボート・ツアー)続編
アイスランド周遊の旅5日目(続編):ヴァトナヨーク国立公園とヨークルサルロン氷河湖ボート・ツアー
(前編:エイイルススタジール発→ヴァトナヨーク国立公園へ。)→「ヴァトナヨークトル氷河」を眺めながらの、“ヨークルサルロン氷河湖”ボート・ツアー→キルキュバイヤルクロイストゥル泊
ここまで道中の天候は雲が多く、到着時はまだ曇りがちで肌寒い気温でした。
見学地はヴァトナヨーク公園の南端の一角になります。
※ヴァトナヨークトル氷河(Vatnajökull):
ヴァトナヨークトル氷河は、ヨーロッパ最大の氷河で、その総面積は約8,100平方メートル、アイスランドの国土の約8%を占めているという。
氷河の下には多くの火山があり、1996年の噴火では、大量の氷を溶かして大洪水を引き起こし、大きな橋や鉄塔も流され、国道1号線も寸断される事態になりましたが、事前の対応で住民の避難は済んでいて、死傷者はまったく出なかったということです。
※ヨークルサルロン(Jökulsárlón)氷河湖:
ヴァトナヨークトル氷河の南にあるアイスランド最大の氷河湖です。
氷河の一部が融けて崩れ落ち、後退して出来た湖に、多数の氷山や流氷などが氷塊群となって浮かんでいます。そして海に流れ出しています。
なお、ご多分に漏れず、温暖化などにより氷河が融解・後退することで、年々その面積が大きくなってきているという。
●ボート・ツアー基地と、到着時の水陸両用ボート・ツアー出発風景:
・陸上を車で走行して、そのまま湖に滑り込むように進水して行きました。
●ボート・ツアー出発まで30分程の待ち時間:
この間にトイレを済ませたり、防寒、防風雨ヤッケなどを着込んで準備をしたり、目前のヨークルサルロン氷河湖の景観を眺めたりして出発待ち。
・岸辺に立って、青い氷塊が国道1号線の橋の下を抜けて海に流れ出している下流方面から、氷河湖正面~そしてその奥、遠景のヴァトナヨークトル氷河を展望。
・眼前に広がるヨークルサルロン氷河湖のパノラマ写真:
(画像はクリックで拡大します)
そうした待ち時間の間にも天気は急速に晴れはじめ、ボート・ツアー車(船)に乗り込んだ時には陽射しも強く、奥のヴァトナヨークトル氷河もくっきり見え、また暑いくらいになってしまいました。
おかげで乗船前に着込んでいた防寒具、防風雨ヤッケなどはすべて途中から脱いでしまいました。
やはり何といっても観光の快適さは天気次第です。
●ヨークルサルロン氷河湖ボートツアー:
ライフジャケットを着て水陸両用車(船)に乗り込みクルーズへ出発(p.m.3時)。
・氷河から崩れ落ちてきた氷が氷山のように間近に浮かぶ氷河湖の景観を鑑賞。
・万一の事故に備えて緊急救助艇が後についていて、安全にも配慮されています。
・漂う氷は密度が高いため、”普通の氷“よりも融ける時間が長いこと、また青く見える理由*や、氷は硬くて美味しいこと (もらった氷片を囓ってみました) など、ガイドの話を聞きながら、飛び交うカモメやキョクアジサシなどの海鳥や、遠くの水面に顔をあげたアザラシなどの姿なども確認しました。
また、好天のおかげでヴァトナヨークトル氷河もよく見えて、十分楽しむことが出来ました。
*氷河の氷が青く見える理由:
太陽光(七色)が氷表面で反射したり、氷に含まれる気泡にぶつかって散乱すると氷は白くみえます。
ところが氷河の氷は非常に長い時をかけてつくられた、気泡をまったく含まない高密度・高純度の氷になっていて、氷の表面にほぼ垂直に入射した太陽の光は氷の内部に進入して七色に分光されます。
そしてそのうち青い光だけが、氷の結晶にはばまれて進路が曲げられて、いつのまにか180度方向を変えて氷の外に出てきて(その青い光だけが)目に届くため、氷が青く見えるのだそうです。
単純化して言えば、気泡を含まない高純度・高密度の氷河の氷は、”太陽光の7色のうち、青色のみが透過する”ため青く見える、ということで、言わば氷の純度の証明なのでしょう。
また光を通す際、氷が分厚ければ分厚いほど青が濃くなるということです。
●下船後:
流氷のビュースポットGlacieへ:
1号線の橋の下を流れる氷塊を見ながら渡り、流氷のビュースポットヨークルサルロンGlacier Lagoonでバスを下りて、波打ち際近くまで歩きます。
下車した時には一瞬ひるむほどの強風が吹いていました。
その強風に煽られながら波打ち際近くまで歩き、さらに波しぶきを浴びながら、氷河湖から流れ出した氷塊が浜辺に転がり、また波間に漂うさまをしばし見学。
氷塊はなかなか融けないで長期間滞留するそうです。
防寒具は脱いで防風ヤッケだけだったので、さすがに寒くて早々に退散。
見学終了後、雲行きが怪しくなった中、氷が削って運んできた岩屑を、氷岩の先端(氷舌)に残して後退したため、氷河の縁に沿って土盛りのような地形が出来ている光景を眺めたりしながら、宿泊地の南アイスランド、キルキュバイヤルクロイストゥル地区へ向かいました。
(何度聞いても覚えられない”キルキュ・・・・・”というのは「教会のある村の修道院」の意だそうで、もともとベネディクト会の女子修道院があった地だそうです。)
●余談:
ホテル(Hotel Skaftafell)での夕食後、ここで観察できるというオーロラを紹介するDVD鑑賞会がありました。(その一部)
少しは“その気になって、夜更けてから”防寒着を着込んでホテルの灯りがとどかない小高い丘まで行って出現を待ちましたが、全天を被っていた雲が切れることはなく不発でした。
キルキュバイヤルクロイストゥル泊
(→6日目に続きます)
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