ツリバナにキバラヘリカメムシ/夏から秋へ
初夏に多数結実してつり下がっていたツリバナの青い実が、異常気象といわれ、荒れた8月の風雨で、枝の上部のものはかなりちぎり落とされて、ずいぶん数が減りました。
下枝に残った果実は、9月には少しずつ赤くなってきました。
それと共に、所々に、(居るのは承知していた)キバラヘリカメムシに吸汁されて、茶色に変色して萎縮した実が残っているのも目にとまりました。
またそれまでまったく気づいていなかった孵化間もない幼虫も、葉裏に隠れてついているのがわかりました。
9月下旬になると、実は赤くきれいに熟して5裂し、橙赤色の仮種皮に包まれた種子5個がのぞくようになりました。
それと共に、大きくなった幼虫が樹全体に分散しているのが目に着くようになり、一部は駆除。
また葉裏に卵の抜け殻が(写真から数えてみたら40個)あるのも偶然に見つけました。
10月はツリバナのハイライトシーズンです。
赤い花がつり下がっているような風情が”ツリバナ“なのです。
それを台無しにするのが成虫になった“キバラヘリカメムシ“です。
すべての”ツリバナ”に取り付いて仮種皮を吸汁していました。
赤い実のかたまりごと手のひらで握ると、3匹が指の隙間から逃げていきました。
後で手のひらを嗅いでみると、においますが“悪臭”ではありませんでした。
その後、18,19号と二度の台風で、実はほとんど落ちてしまい、それと共にカメムシの姿もなくなりました。
そしてまた、葉は紅葉を待たずに枯れ落ちてしまい、今は秋風に針金のような細枝が揺れるだけになりました。
※キバラヘリカメムシ(ヘリカメムシ科):
大きさ14~17mm、背面は黒褐色、腹面は黄色、脚は白と黒、付け根は赤色。
ツリバナ、マユミ、ニシキギ、ツルウメモドキなどニシキギ科の樹木上にいます。
出現時期は4~10月、分布は本州、四国、九州。
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