ケラ
本日は一年で昼が最も短い冬至です。それも19年に一度の「朔旦冬至」。
これは、新月と冬至が重なり、月の復活と太陽の復活が重なる大変おめでたいこと、なのだそうです。
ともあれ、この日を境に日照時間が長くなっていくことに。
冬の厳しさはこれから本番ですが。
●ケラ:
11月下旬、そして12月中旬にも、ケラが日の当たる遊歩道を歩いているのを見かけました。
行く手をスニーカーで遮って、足元で止まったところを撮影。
さらに追っかけをすると、素速く湿り気のある側溝の割れ目に滑り込んで隠れてしまいました。
秋に成虫になった個体でしょうか。
たんぼ道の土中からジーという鳴き声を聞くことはありますが、普段は土に潜って生活していて、地表で姿を見かける機会は多くはありません。
※
ケラ(ケラ科):
体長3cm程で♂はやや小さく、♀は少し大きい。
円筒形の体の全身に、土で汚れにくいように、黄褐色の短い毛が密生し、前肢はモグラのような形で穴を掘るのが得意。
乾燥を嫌い、普段は水田や水路などの湿った土中にトンネルを掘って穴の中で生活しています。
後翅はさほど長くありませんが飛ぶことが出来て、灯火にも集まります。
雑食性で目の前にある植物をなんでも食べ、またイネ、ムギ、トウモロコシ、トマト、タバコなどの地下部をよく食い荒らし、またミミズなども補食する貪食家。
ゴルフ場では芝を荒らす害虫で駆除の対象に。
秋に成虫になった個体は成虫越冬し、発育の遅い個体は幼虫で越冬します。
※余談:
昔から「オケラ」と俗称されています。
そして、諸説ありますが、「全てはずれた(競)馬券を両手でばらまいて無一文なった時に、”オケラになった”と形容するのは、そのお手上げバンザイの姿がオケラに似ているから」とも。
なお、別にオケラという植物もあります。
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コメント
子供の頃はよくみかけましたが、最近は全然です。目線が高くなったのと、環境も変わったせいでしょうか。こんな虫もいる、ことを知ってもらうことはとても大事だと思います。
投稿: kin | 2014年12月27日 (土) 21時13分