エゴツルクビオトシブミの揺籃つくり②-1(2015/5)
ゴールデン・ウイークの最中、そうでなくても少ない周辺人口なのに、皆さんお出かけで田舎は空っぽです。
まあ、だから奇異の目で見られたり、また怪しまれることもなく暇つぶしの虫観察には絶好の機会ということで、再度、エゴノキに揺籃を作るエゴツルクビオトシブミの観察に。
見つけたのは前回ほど高所ではありませんでしたが、やはりちょうど頭の上くらい。
葉の裁断作業はおそらく葉の表面で行うのだと思います。だから目より高い位置の葉表での行動にはなかなか気がつかない、見えないのだと思います。
今回も既に裁断作業は終わっていて、垂れ下がった葉の下部から円筒形の揺籃を作りはじめた、ちょうどその時でした。
いたのは、やはり交尾中のペアでした。
写真は全てフラッシュON。
近すぎるとハレーションを起こすし、遠いと暗すぎるし、素人にはなかなか難しい被写体でした。
フラッシュのせいで、葉の裏表が判断しにくい画像があったりして、少し整理にもたつきましたので、(自分用に)画像に時々メモを書き込んでいます。
なお前回は葉の中央葉脈(主脈)を切り落とさないタイプの揺籃造りでしたが、今回は主脈を通過して”J”字型に裁断するタイプの揺籃つくりでした。
内容が長たらしいので、2回に分割して掲載します。
①AM10:57 葉の裁断は完了していて、垂れ下がった葉先から葉巻開始。
②葉の尖った先端から巻き上げをはじめます。
葉表の先端を内側に折り込むように曲げて押さえます。
③押さえ込んだ先端をそのままに、主脈に沿って葉先を谷折りにしながら巻きはじめます。
④AM11:07 巻きはじめは短いものの、全脚でギュッと挟みつけるようにしながら、筒の上側(主脈側)、そして下側(底部分)へと体の向きを交互に変えて巻いていきます。
ここまでの作業中、♂はただくっついているだけでまったく役立たずです。
役立たずが指示を出しているのでしょうか、”ハイ今度は反対側巻いて”、なんて。
巻き上げ方向は、葉の表面主脈に沿って”反時計回り”です。
⑤AM11:08、もういい加減にしてよ、と♀に怒られたのでしょうか、♂は働いているメスを残して、近くの葉っぱにフラフラと5分間ほど遊びに行ってしまいました。
さらに続いて、♂の行動のその後です。
⑥-1 AM11:13 揺籃の円筒がずいぶん長くなっていた頃、♂は一度舞い戻ってきましたが、別に作業を手伝うでもなく、ただ近くでウロウロ邪魔しているだけ。
⑥-2 AM11:24までの間そこいら辺を行ったり来たりでまったくのお役たたず。
♀のお仕事中に邪魔をしにくる侵入者の監視をしている、といえば聞こえはいいのかも・・・。
しかし追い払ったりするようなリアクションはありませんでした。
⑦ AM11:08~24、この間も単独で、円筒の両側を行き来して、かいがいしく働き続ける♀です。アップで見ると、実にたくましい全脚で、”マッチョ”な女性です。
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