ニワウルシ(シンジュ) (2015/6)
●ニワウルシ(神樹)(ニガキ科ニワウルシ属):
近年、ニワウルシが河原に生育し始め、問題となりつつあるという。
治水事業の進展によって大規模な増水が発生することが少なくなり、河原が安定して微粒の土壌が堆積することなどによるらしい。
ニワウルシが河原に侵入すると短期間で大きな樹林に生長してしまい、洪水の際には水の流れを遮ることになってしまうなど、治水上やっかいな樹木なのだそうです。
先日、たまたま運動目的の“自転車散歩”で通りかかった江戸川の(せきやどばし)橋上から目にした河川敷の樹木群が、まさにそのニワウルシの群生でした。
ちょうど果期で、大きな花序に多量に付いた果実の黄緑~赤橙色の塊が、遠くからでも異様に目立ったため、自転車から降りて”目一杯のズーミング“で撮ってきたものです。
果実は狭長楕円形の翼果で、中央に種子があり、豆果のように見えますが、むけないので、鞘ではありません。
サイクリングロードを回って帰る途中の堤防にもやはりニワウルシと思われる樹木を見かけました。
果期になると、果実を付けた花序がとても目立つので、遠くからもそれと分かるのですが、普段は何の樹木だかわかりませんね。
※ニワウルシはシンジュとも呼ばれる中国原産の落葉高木です。
雌雄異株であり、6月頃に枝の先端にそれぞれの花序を形成します。
(雌株の)果実は長さ4cmほどになり、周囲に翼を持った種子が形成されます。風に乗って遠隔地に飛散させる、風散布種子です。
葉は互生で、枝の先に長さ1m近くになる大きな奇数羽状複葉が枝の先に集まって付くのが特徴的で、樹高は25mほどになります。
葉は13~25枚の小葉からなり、小葉は卵状長楕円形で長さ7~12cm、先端は長く伸びて尖ります。時として頂小葉がない偶数羽状複葉の葉が出ることもあります。
公園などに植栽されるほか、河川や小川などの堤防また河川敷などにも広く野化しています。
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