ツノマタタケ、シロソウメンタケ、その他不明の小さなキノコ5種(2015/7)
7月になってから、これまで日照時間がほとんどないという梅雨空のもと、寒気を覚える日もあれば、蒸し蒸しに我慢できないで汗ばむときもある昨今。
“じめじめ”が好きなカビやキノコ類にとっては発生の好期です。
●ツノマタタケ(担子菌類、アカキクラゲ科ツノマタタケ属):
梅雨空で蒸し暑い道路端の腐朽木にオレンジ色の点々が。
ツノマタタケでした。
舗装農道端の土留めの木材が腐朽して、一斉に発生してきたのでした。
木材腐朽菌として普通に見られ、小さいながらも列をなして群生すると鮮やかな橙黄色が人目を惹きます。
子実体の高さは5~20㎜、幅3~8㎜、厚さ1㎜以下ほど。
細いへら形で、上端はしばしば切れ込み状にへこんでいます。
表面に粘りけがあり、軟らかい“にかわ質”です。
発生時期は春~秋。
●シロソウメンタケ:
(過去にも、秋に見かけたものを記事にしていますので新味はありませんが、その繰り返し記事に。)
薄暗く、しかも湿度100%かと思うほど湿気がまとわりつく公園の林地。
たっぷり水分を含んだ裸地に、案の定、白いもやしのようなシロソウメンタケが一面に生えていました。
※シロソウメンタケ(シロソウメンタケ科)
広葉樹林床又や芝生地面などに発生するモヤシのようなキノコ。
場所にもよりますが、公園の地面では高さ5cm程度。
全体が白色で、肉質は脆く、無味無臭ですが食用にはなります。
発生時期は夏~秋、分布は本州。
以下は、こちらも公園の林地、草地で見かけた、いずれも名前不詳のキノコ。
●不明のキノコ①
白い傘の大きさ10mmほどの小さなキノコ。
濡れて乾く気配もないクヌギの根本に近い樹皮割れ目に、半透明感がある白い小さな傘を開いたキノコが発生していました。
手ぶれするため、鍵にくっつけていたキーライト照明を当てて撮影。
撮影後、一番大きかった子実体の傘を指先で押してみると弾力性があって、へこみますが破れたり壊れたりせず、離すと元に戻りました。
少し引っぱると子実体のかたまりごと、ぽろりとはずれて地面に落ちました。
サイズ確認用に小さいカギと一緒に撮り、後でカギを計測してキノコの概略サイズを確認しました。
なおWeb上で、記載された内容と姿が一部似ているシロホウライタケがありましたが、肉質が脆い、という点が異なりますので違っているようです。
※シロホウライタケ(Marasmiellus candidus)(ツキヨタケ科シロホウライタケ属):
初夏~秋 林内の朽木や落枝に、また時には生木でコケの生えた樹皮表面などにも発生する。
傘径1~2cm。傘、ヒダ、柄すべて白色。柄は老成すると基部より下半分が次第に黒ずむ。
半透明感のある傘のヒダは疎で、少し不規則に波打つ。
子実体の肉質は大変脆く、また食べられない。
●不明のキノコ②:
芝地に発生していました。傘の表面は赤色。
●不明のキノコ③:
開いた傘の表面は赤色で直径5cmほど。裏面は白色で、直線放射状のヒダ。
●不明のキノコ④:
開いた傘の直径は7cm前後。古くなった子実体は茶色で破れ傘のようになっていました。
傘の裏側は白く、ヒダは直線放射状。一つ指先で傘を押すときわめて脆く、ポロッと折れて転倒しました。柄は中空になっていました。
●不明のキノコ⑤:
腐朽した切り株に発生していたキクラゲ風で、半透明感のある白い塊状のキノコです。
公園にたむろして、「美味しいネコ缶をもらって暮らしている」野良猫連中は見向きもしないので、いずれもまあ食べられない、たべても美味しくないのでしょうね。
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