7月後半ツマグロヒョウモン、ルリタテハ顛末日記(2015/7)
庭にいた、スミレ類を食草とするツマグロヒョウモン幼虫と、ホトトギスを食草とするルリタテハ幼虫の梅雨明け後の顛末です。
2015年7月18日:
大株になって庭に残っていた野生スミレ(アメリカスミレサイシン)の周辺で、数日前から複数のツマグロヒョウモン終齢幼虫が動き回っているのを目撃していました。
2015.7.19:
気象庁から関東甲信地方の雨明け発表。
平年と昨年より いずれも2日早い。
翌日7月20日:
スミレの大株の葉は食べ尽くされて丸坊主になり、軸ばかりになっていました。
株をのぞいてみると、茎に蛹が一つぶら下がっていました。
近くの地面の物陰には数匹の終齢幼虫が蛹化場所を求めてうごめいていました。
そしてまた、1mほど離れたところにはびこっているホトトギスの茎の地面近くに、ルリタテハの蛹が1個ぶら下がっているのを見つけました。
ホトトギスも何本か集中的に葉が食べられているのを承知していたのですが、幼虫は目にしていませんでした。
それから3日後の7月23日:
ルリタテハ蛹から20cmほど離れたホトトギス茎の地面近くに、ツマグロヒョウモンの蛹が1つぶら下がっているのを見つけました。
画面右端に、先に蛹になっていたルリタテハ。画面左端に後から蛹化したツマグロヒョウモン。
翌7月24日:
どこから来たか分かりませんが、新鮮なツマグロヒョウモン♂成虫が飛来していました。
その翌7月25日:
朝、軸だけになっていたスミレの軸にぶら下がっていた蛹の傍に、きれいなツマグロヒョウモンが止まってゆっくり翅を開閉しているのが目に止まりました。
無事に羽化していたのです。
カメラを向けた途端にサッと飛び立って行き、その姿は撮れませんでした。
その抜け殻です。
そして、近くのホトトギスの茎を覗いてみると、ルリタテハの蛹は開裂して抜け殻になっていて、その下に、なんと羽化に失敗したルリタテハが地面に落ちて既に死んでいたのです。
・傍らにぶら下がっているツマグロヒョウモンの蛹はまだそのままでした。
それから4日後の7月29日:
朝、また残念なことに,ツマグロヒョウモンの蛹もまた、羽化に失敗していました。
発見直後はまだ生きていましたが、午後には蛹から抜けて地面に落ちて死んでいました。翅色から♀の個体だったようです。
本日7月30日、どこからか、きれいなツマグロヒョウモン♀の新鮮個体が飛来しました。
チョウ類が無事に羽化する確率はどの程度なのか詳しいことは知りませんが、世の中が多化性(1年間に多数回発生)のツマグロヒョウモンだらけにならないようにと、種々の自然コントロールが働いているこのでしょうね
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