オナガサナエ、ウスバキトンボ、チョウトンボ(2015/7)
昨日は公園の林で、高木の茂みから途切れ途切れの控えめながら、ニイニイゼミの鳴き声を聞きました。
成虫の姿は見えませんでしたが、地面には幼虫が這い出した跡の穴がポツポツあいていました。
さて、今シーズンは種々の理由があるからでしょうが、見かけるトンボの数がめっきり少なくなりました。
最近見かけた、生きていなかったものも含めの記録です。
●オナガサナエ(サナエトンボ科):
町裏を流れる水路沿いの舗装道路に落ちていました。
既に死んでいましたが、拾って帰り記録用に撮影。
どこにも損傷がなくてきれいな、未熟のオナガサナエの個体でした。
(撮影6月24日)
※成虫は5月下旬頃から羽化し、9月下旬頃まで見られる。
未熟期は複眼が褐色だが、成熟すると澄んだ緑色に変わる。
産卵は雌が単独で、空中でホバリングをしながら行う。
大きさ(体長)60mm、開張74mm、
出現時期は5~9月、
分布は本州、四国、九州。
●ウスバキトンボ(精霊トンボ)(トンボ科):
6月下旬、曇天下ながら、緑濃い水田の上空にグライダーのように群れ飛んでいるのを見かけました。
(縮小画像では分かりませんが、原画には40匹ぐらいが点々と写っていました)。
日中はほとんどの個体が飛び回っていて、草木に止まって休むことは稀なので、なかなか撮れません。
後日、晴れ上がってじっとしていても汗がにじみ出るほど蒸し暑い水田脇で。
近くを飛ぶ群れの中に、1匹だけ目前をパトロールするかのように行ったり来たり、時にほとんど(静止)ホバリングを繰り返している個体がいるのに気がついて、狙いを定めてマニュアル撮影。
※本種の、毎年日本で発生する個体群は、まず南日本で発生し、世代交代を繰り返しながら、日本を北上していき、各地に季節の移ろいを告げる使者の役目をしています。
寒さに弱く、これらが毎年春にどの地方から来るのかもはっきりしていないそうです。
●チョウトンボ(トンボ科):
かつては、シーズンになれば大量に飛んでいたものでしたがめっきり少なくなって、今シーズンは7月中旬になってからほんのわずかが蓮池の上をヒラヒラ飛んでいるのを見つけました。
・時折ハスの葉にとまって、雌が傍にやってくるのを待っている♂の姿。
強光線をあびて、全ての画像は不自然なものになりました。
個体差がかなり見られますが、おおむね青紫色で、また黒くみえる場合もあり、光を受けると強い金属光沢が際立ちます。
前翅は細長く、後翅は幅広です。腹部は細くて短かく、腹長は20~25mmほど。
出現時期は6~9月、分布は本州、四国、九州。
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