イネの花、暑くても涼しい樹上のアマガエルとニイニイゼミ
近郊の大方の水田では既に稲穂が垂れ下がるほどになっています。
もちろんまだ出穂していない稲田もありますが。
早いところではお盆休み頃には刈取りがはじまります。
猛暑の続く中ですが、作柄はどうなのでしょうか。
先月中旬、公園脇の田圃で、ちょうど目に前にイネの花が咲いていましたので、通りがかりに適当に撮ってきました。
イネの花は「雌雄同花」で、雌しべと雄しべの両方がある花を咲かせます。
なおイネの花には花弁がありません。白く見えているのは6本のおしべです。
後からパソコン画面で雌しべが写っている画像がないか探してみましたが、なかなか難しかったです。
少々無理のある画像ですが、数枚拾い出して記録に。
イネの開花は穂が出てきた日の翌日の午前中に始まり、短時間(2時間ほど)で終わります。
イネが開花する時には、頴(えい)(=もみがらになるところ)が左右に割れて口を開き、そこから雄しべが外に出て白い花のように見えます。
風媒花で、先端に付いている葯の下に穴があき、そこから花粉が飛び散る間に、雄しべの根元(えいの中)にある雌しべが”自家受粉”します。
えいが口を開けている時間は短く、わずか数十分間だそうです。
口が閉まっても雄しべは外に取り残されたままになり、受精が終わった雌しべ だけがえいの中に仕舞い込まれます。
そして胚にどんどん養分が送り込まれデンプンが蓄積して、子房が大きく膨らんでいき、お米ができます。
散歩がてらの観察では、よほどの幸運でなければ雌しべがはっきり見られる場面には出会えません。
話変わって、
連日、”熱中症に注意、適切な冷房の使用とこまめな水分補給を”、と繰り返される昨今ですが、自助努力しかない生き物はこんなところで”適切に”過ごしていました。
ニンゲンはほとんどいない日中の公園。
熱暑の中でも直射日光は地面まで射し込まず、適当な風は通り抜けるケヤキ大木の幹。
フト見上げた太枝の分かれ目の窪みに、ニイニイゼミとアマガエルが。
相互に関心は持たない“冷たい関係”でニイニイゼミはじりじりと動いて完全にそっぽを向きました。一層涼しい?
元気が何よりです。
公園林でも、ご近所からも、ニイニイゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、そしてツクツクボウシの揃い鳴きが聞こえて来ます。
夕刻にはエンマコオロギ、ツヅレサセコオロギの声も聞こえてきて、既に夏と秋が混在しています。
ただやけに夜も暑いです。
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