ナガサキアゲハ(♂)(2015/8)
個体数はそれほど多くはありませんが、街中でもクロアゲハ、カラスアゲハなどの黒い大きなアゲハチョウの仲間がヒラヒラ飛んでいるのを見かけます。
●ナガサキアゲハ:
先日たまたま市街地の日陰の舗装道路でのこと。
雨上がりの乾ききらない地面に1匹の黒いアゲハチョウが降りて吸水しているのに遭遇しました。
暑い盛りでもあり、近寄っても近くを点々と移動しながらも遠くに逃げることなく、時折、尻から水をピュッ、ピュッと排出しながら熱心に吸水を続けていました。
後で確認すると、翅に損傷はなく、後翅に尾状突起がないことがはっきりして、はじめて確認したナガサキアゲハと分かりました。
飛び回っている時には確認しづらく、また尾状突起のあるクロアゲハ、ジャコウアゲハ、カラスアゲハでも、鳥などの天敵に襲われたりして尾状突起が失われている場合もあり、やはり静止個体の確認が必要のようです。
※ナガサキアゲハ(アゲハチョウ科):
尾状突起を持たない大きなアゲハチョウで、大きさ(前翅長)60~80mm。
雌雄で色彩が異なり、オスは黒一色、メスは翅の基部が赤色で白色紋がある。
メスの白色紋は、南下するにつれて発達する。
ゆるやかに飛び、いろいろな花で吸蜜し、また地上の水溜まりなどに降りて吸水する。
市街地でも見られる。
もともと南方系の種類だが、ここにも温暖化の影響が見られるようで分布を北に拡げており、関東地方でも2000年頃から普通に見られるようになったようだ。
出現時期は5~9月、分布は本州、四国、九州。
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