コガネムシ幼虫/ヒメハラナガツチバチ(♀)
●コガネムシ幼虫:
8月中旬、カラカラに乾いた庭の雑草を抜いたり、枯れかけた地植えの植物に水遣りをしたりと汗を流していた時、コガネムシの幼虫が地面をムクムクと這っているのを見つけました。
手を止めてボーッと見ていたら、何処か潜れそうなところを探している様子。
やがて近くの小石混じりの地面に潜り始めました。
ずっと見ていてもしょうが無いので、その後5分程経過してから見渡すと姿がありません。
潜り始めていた付近の表面を少し掘ってみると、やはり浅い地面に潜っていました。
”ネキリムシ”として嫌われる害虫です。
●ヒメハラナガツチバチ(♀):
・8月末日、小雨模様で肌寒い午前中、一匹の蜂が濡れた地面でじっとしていました。
近寄ってみると毛むくじゃらの体毛に土の塊をくっつけたままの、見覚えのあるヒメハラナガツチバチ(♀)でした。
地中から這い出してきたところだったのでしょうか。
・9月初旬、相変わらず曇天の庭に、やはり2匹のヒメハラナガツチバチ(♀)が飛んできました。泥汚れの無いさっぱりした身なりです。
あまり活発な動きではありませんでしたが、付近をしばらくうろついた後に飛び去っていきました。
個体①:
個体②:
土を掘るため立派な大顎を持っています。なお縮小画像ではわかりにくいですが、右前翅の先端部分に損傷がある個体でした。
本種(♀)は土中に潜むコガネムシ類の幼虫を探して産卵寄生する習性をもつハチの仲間です。
吸蜜できるような花はほとんどありませんから、食事ではなく、コガネムシ幼虫探しにやって来たのでしょうか。
※ヒメハラナガツチバチ(♀) (ツチバチ科):
♀は大きさ(体長)20mm前後で名前の通り腹部が長く、触角は(♂に較べて)ずっと短く、体は黒色で、鈍い光沢があり、頭胸部には淡黄褐色の毛があり、腹節周辺には灰白色の毛が帯状に密生していますが、斑紋はありません。
(ちなみに♂は大きさ小柄15mm前後と小柄な細身体型で、触角は雌より長く、また胸背部に(♀には無い)黄白色の斑紋、さらに腹節の各所に黄白色紋があるので、外観がかなり異なり別種のように見えます。)
♂♀ともに翅はほとんど透明ですが、先端部分は濃褐色になっています。
また♀は土を掘るための大顎が発達しています。そして土に潜ってコガネムシ類の幼虫を探して寄生産卵します。
孵化したハチの幼虫はコガネムシの幼虫を食べて育ちます。
成虫はヤブガラシ、セイタカアワダチソウなど各種の花に集まり吸蜜しています。
成虫の出現期は5~10月、分布は本州以南。
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