ヤブツルアズキ、ヤブマメ、ツルマメ(2015/10)
秋が深まる頃から、たんぼ道沿いなどに、毎年おなじみのツル性マメ科の雑草が目に付くようになります。
その時々の除草作業のタイミングによって、開花から結実まで同じところで通して見られる事は少ないので、別の時期、別の場所での画像を寄せ集めて、変わりばえしませんが、埋め草の記事にまとめてみました。
●ヤブツルアズキ(マメ科ササゲ属):
道端に絶えることなく生えて来るツル性1年草で、本種がアズキの原種とされています。
花は淡黄色で、中央の竜骨弁はねじれ、左の翼弁がかぶさり、右の翼弁は竜骨弁を抱くように突き出ています。
花後に線形の豆果をつけます。鞘の中には6個以上の種ができます。
花期は8~10月、分布は本州、四国、九州。
(なお、花がそっくりの仲間にノアズキ(ヒメウズ)がありますが、葉や豆果の形が異なりますので容易に区別できます。)
●ヤブマメ(マメ科ヤブマメ属):
藪や道端などに生えるツル性一年草です。葉は3小葉で、一つの小葉は菱形をしています。
淡青色の蝶形花を数個かたまってつけます。
花後に緑色で毛が多い豆果ができ、やがて茶色に熟します。
なお本種の特徴は、地中にも花を付ける変わった特性があり、豆果もできることです。
花期は9~10月、分布は日本各地。
●ツルマメ(蔓豆)(マメ科ダイズ属):
草地や道端などに生えるツル性1年草で、本種は大豆の原種ではないかと言われています。
茎は長く伸びて繁茂します。
葉は3小葉で、小葉は狭卵形から被針形で、ヤブマメより細長い楕円形です。
淡紅紫色の小さな(5~8mm)蝶形花を数個つけます。
豆果は長さ2.5~3cmで表面に毛が生えており、小さな枝豆そのものです。
花期は8~10月、分布は本州、四国、九州。
(はじけた豆果:画像再掲)
写真上は鞘が湿潤している時で、乾燥すると下のようによじれて、中の種をはじき飛ばして散布します。
乾いた鞘を水に漬けると上の写真に戻ります。うまく出来ています。
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