ヨシガモ(2016/2)
過去ログになりましたが、去る2月12日午後2時過ぎの池で。
冬晴れで、さざ波の立つ弱い風も吹いていて、”置物”になりきった釣り人が一人、風景に同化していました。
肉眼では水面には鳥の影は見当たりません。
双眼鏡で、風避けになる対岸の岸辺をのぞいてみると、常連のカルガモ、コガモ、ヒドリガモの姿がありました。
いずれも同じような“居眠り“体勢で頭を羽の間に埋めて眠っている個体ばかりで、外観としては茶色っぽい暗色のかたまりに見えて、はじめは体の大小くらいしか認識していませんでした。
●ヨシガモ(番)一組
しかし繰り返し双眼鏡を覗いているうちに、中で、どうも少し違うかな?と気になる個体が1羽いるのが目にとまり、しばらく観察集中。
・そして時折、暗色に見えていた頭部が動く瞬間に、鮮やかな金属光沢の緑色に輝くのが確認できて、それでヨシガモ♂と分かりました。
・また、傍らにいた地味な茶色の個体が♀だったことも、後で気がつきました。
番でお休み中だったのです。
・30分ほど飽きずに見ていました。
ヒドリガモ、コガモなどが泳いで近寄ってくるなど、近くで何かの気配を察知した時に、♂だけが警戒のため頭を持ち上げるか、立ち上がる程度の動きをしましたが、♀はまったく動く様子はありませんでした。
■しかしその間ただ一度だけ、♂♀共に動いて水の中に下りることがありました。
その訳は、近くの岸辺に降り立ったコサギがゆっくり歩いてすぐ傍に寄って来たからでした。
・♂がゆっくり水に下り、それに続いて♀もいっしょに水面に下りました。
(近くにいたヒドリガモ、コガモも同様に移動。)
よほど眠かったのでしょう。
●余談:
ナポレオンハットのカモ:
ヨシガモの♂がこの愛称で呼ばれるのは、「後頭部から伸びて張りだした金属光沢のある緑色の冠羽、同じく緑色の頭部、そして後頭部から頭央部にかけて茶色のバンド、さらに黒い嘴の先端まで」、頭部全体としての形が、”ナポレオンハット”のように見えるからですね。
※ヨシガモ(カモ科マガモ属):
大きさ:♂54cm、♀48cmは、国内で越冬するカモ類の中では比較的数が少ない方に入るそうです。
拙ブログでも当地では過去に一回だけ観察の記録があり、それ以来2年ぶり、2度目の観察でした。
なお観察できたのは当日限りでした。
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