アカシジミ
真夏日が続いていた先日の一日、運動目的で出かけた里山自然公園でのこと。
クヌギ、コナラ、カシワなどブナ科の落葉樹林縁を辿るコースで、はっとするほどきれいなオレンジ色の小型のチョウが一頭、目前を横切って行く姿が目にはいりました。
目で追うと少し距離がありましたが、林縁のノイバラにとまり、前後の翅をゆっくりすり合わせるように動かしながらしばらくそのままに。
後翅の動きと共に、後翅肛角にある黒色で先端が白い1対の”尾状突起”がよく目立ちました。
この間、チラチラ木漏れ日が当たる位置で、風に揺れて日が当たったり日陰になったり。
初めて撮れたアカシジミでした。
その後2kmほど離れた林縁でも、近くの日が当たる草に止まった別の個体を撮る事が出来ました。
図鑑でアカシジミと確認しました。
日本には、ゼフィルス (zephyrus)と呼ばれる一群の美しいシジミチョウ(25種)がいて、蝶の愛好家に”追っかけ取材”されるようですが、その仲間の一つということで、まったく偶然の幸運でした。
※アカシジミ(シジミチョウ科ミドリシジミ亜科アカシジミ属):
前翅長16~22mm。翅の色は雌雄とも橙色で、翅裏には白帯で縁取られた黄褐色の帯が縦に入る。
後翅肛角にある1対の尾状突起は黒く、先端は白色。
雌は雄に比べ前翅の外縁がやや丸みを帯びる。
卵で越冬し、成虫は年1回、5~6月頃(寒冷地では7月)に出現する。(一化性)
日中は不活発で、樹頂で休息したり、なわばりを張るなどするため、下の方にはあまり降りてこない。夕刻になると活発に活動する。
幼虫の食葉樹は、落葉性ブナ科のコナラ・クヌギ・カシワや、常緑性ブナ科のアカガシ・アラカシなどの新葉。
成虫もそういった樹木の生い茂る雑木林を生活圏とし、そこから離れることはほとんどない。
分布は日本各地。
■なお、当ブログにはゼフィルスの仲間の一つとして、これまでウラゴマダラシジミの記録があるだけでした。
| 固定リンク
「昆虫」カテゴリの記事
- ヤマアジサイ開花、ナミテントウなど(2021.05.27)
- ヨトウガの卵( バラの葉裏に)(2021.05.23)
- フヨウの葉を巻くハマキガ幼虫と成虫(ワタノメイガ)(2021.05.22)
- クロネハイイロヒメハマキ(成虫/幼虫)(2021.05.21)
- フタテンアツバ、不明のガ、アカハラゴマダラヒトリ(2021.05.20)
コメント